FIFA W杯のチケットが290万枚販売

by Shogo

FIFAワールドカップ・カタール大会が、日本時間では11月21日にいよいよ開幕だ。北半球の冬に初めて開会されるワールドカップは、カタールの人権問題や同性愛禁止などの法律のために、多くの抗議運動が起こっている。

ヨーロッパの主要都市でのパブリックビューイングやバーやカフェでの観戦のボイコットが広がってきた。デンマーク代表は、カタールの人権侵害や建設工事で亡くなった数千人の労働者問題に対して、抗議の意味を込めて、3番目のユニフォームとして真っ黒なデザインを発表している。また、イギリスのシャドーキャビネットのリーダーのKeir Starmerが大会をボイコットすることを表明した。彼のボイコット声明に対する調査では69%が支持している。反対するのは12%に過ぎないと言うことだ。特にイギリスでは、キャメロン首相なども参加して、招致を行った今回のワールドカップは、カタールの買収によって掠め取られたと言うような反感も高いものと想像される。

今年の8月には、直前で日程が変更されると言うような前代未聞の出来事もあった。11月21日に予定されていた開幕は、11月20日にカタール対セネガルの試合が繰り上げられて、1日早く開幕戦を行うことになった。かつては、前回の優勝国が開幕戦に出場していたが、優勝国の予選免除が廃止された2006年大会以降では、開催国の代表チームが開幕戦を戦うのが慣例となってきている。それがなぜ8月まで慣例通りにカタールが開幕戦に出場する日程を組まなかったのか、そちらの方が不思議だ。結果的には3ヶ月前の日程変更と言うような出来事になった。

様々な問題があるが、チケットの販売のほうは好調で、10月中旬の時点で290万枚のチケットが販売されたと言う。チケットの申し込みが多かったのは、開催国のカタールは別にして、アメリカ、サウジアラビア、イギリス、メキシコ、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、フランス、ブラジル、ドイツだった。

最終的な販売枚数は300万枚程度だろうか。この数字は開催国のスタジアムのキャパにより規定されるので、人気度を反映するものではない。しかし、300万枚は、歴史上でも大きな販売枚数だ。

これらの国々から、120万人の観戦客がカタールに滞在すると予想されている。人口が300万人にも満たない小さな国で、人口の4割にあたる観戦客だ。これだけの人のための宿泊施設があるのか不思議だ。

2010年に開催が決まってから、数多くの出稼ぎ労働者を雇い入れて、スタジアムやホテルの建設が進んできた。今回の会場となる7つの新設スタジアムも建設されて、それ以外にも地下鉄や道路などとともに、多くのホテルも建設されたという。しかしなが世界観光機関のデータによれば、2011年の1万室弱から、2021年に2万9000室まで利用可能室数は増えている。だが、120万人の人を収容するのはなかなか難しそうだ。宿泊施設としては、砂漠の中の伝統的なスタイルのテントやドーハ港に停泊するクルーズ船なども提供され、7万室程度が追加されると言う。それでも宿泊の状況は難しいものと推測される。

それはさておき、日本代表は日本時間の11月23日22時からドイツ代表と初戦を迎えることになっている。この代表メンバーの選出では故障した選手も含めて、ネット上などでも多くの議論がなされている。どのようなメンバーになっても、優勝候補で、マヌエル・ノイアー、ジョシュア・キミッヒ、トーマス・ミュラーなどの選手を擁するドイツ代表に楽々勝てると思っている人は誰もいないと思う。しかし2戦目以降につながるような戦い方をして、頑張ってグループステージに進んでもらいたいものだ。 

 

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