アメリカでは配信が中心

by Shogo

テレビの概念が変わってきている。以前はテレビ局が制作した番組が電波で送信され、それを主に家庭のアンテナで受信して視聴することが普通だった。しかしながら、インターネットの普及はこの伝送経路を大きく変えた。その結果、家庭のテレビを使った視聴が変化している。

ニールセンが発表した。2023年9月のアメリカのテレビの視聴のシェアでは、ストリーミングサービスが37.5%で、トップケーブルテレビは29.8%、通常の放送が23%、その他9.6%となっている。

アメリカで、ストリーミングがケーブルテレビを抜いてトップに立ったのは2022年7月だ。その時点ではストリーミングサービスが34.8%、ケーブルテレビが34.4%、放送が26.1%だった。それがストリーミングサービスが徐々に増えて最新の数字では4割近くまで達している。ケーブルテレビの減少が大きいが、放送も減少していることは重要なポイントだ。ストリーミングが、さらに主流のテレビ視聴に向かっていること示唆している。

ストリーミングサービスは、有料・無料を含めて参入事業者が多く、それぞれ特徴を出して視聴者を奪い合っている。映画やテレビシリーズを中心としたNetflix、Disney+、Amazon Prime Video 、Apple TV+。スポーツではESPN + やDAZN。ドキュメンタリーではDiscovery+など。さらに、Peacockに代表されるネットワーク局のストリーミングサービスやMaxに代表されるケーブル局のストリーミングサービスなど選択肢が多い。

ニールセンの2023年9月のこの調査では、ストリーミングサービスのシェアは以下の通りだ。YouTube 9%、 Netflix 7.8%、 Hulu 3.6%、 Prime Video 3.6%、Disney+1.9%、その他11.6%となっている。Apple TV+は今年からMLSの独占契約を行い、メッシが加入したにもかかわらず、Disney+の1.9%よりシェアが取れていないようだ。

我が家では、先月からDisney+を止めて、Apple TV+に変えた。まだよく見ていないが、なかなか面白そうなラインナップが揃っている。だが、大谷翔平のドキュメンタリーがDisney+で見られると発表された。どうも契約変更時期を間違えたようだ。

脱線したが、アメリカではストリーミングサービスが主流になっている。一方、日本ではケーブルテレビがアメリカほど普及していないので、シェアとしは放送が圧倒的に高く、ストリーミングとケーブルがわずかと思われる。まず、日本におけるコネクテッドTVの普及は、総務省のデータによれば、30%となっている。この数字は、データがないので分からないが、アメリカより低いと思われる。ストリーミングサービスはスマホやタブレットで視聴できるとは言え、これが、アメリカのとの違いを生んでいると想像できる。

個々の事業者の数字としてはまとまったものがないが、YouTubeの月間アクティブユーザー数は2022年10月時点で7,000万人と推定されている。Netflixの契約者数は600万人、DAZNが150万人、Disney+は360万人、Huluは150万人となっている。これらの数字を見る限り、まだ日本ではストリーミングサービスは放送には、はるかに追いついてはいない。

ストリーミングサービスを利用する利用としては、オリジナルコンテンツを含めて、コンテンツの豊富さがまず挙げられる。加えて、スマホやタブレットなどいつでもどこでも利用できるのも理由になる。しかしながら、これに関しては、日本ではテレビ局制作のコンテンツが人気が高く、多くの人がそれで充分満足していると想像される。

以前、有料放送の仕事をしていたことがあった。その仕事は難しかった。やはり月額利用料を払ってまで、どうしても見たいものがあるかどうかというのは人による。大抵の場合には、むしろ無料の放送を見たいということになってしまう。このために日本では有料放送モデルはこれまであまり成功してきていない。Wowowやスカパーの契約者数は公表されていないが、2021年にスカパーの契約者数が300万人を切ったと報道されたことがある。現時点で言うとDisney+よりも少ないと言うことになる。

ケーブルテレビで有料課金に慣れているアメリカとは違い、ストリーミングサービスは日本ではまだ広く普及しているわけではない。ただし、YouTubeの7,000万人は別にしてもNetflixの600万人は大きな数字だ。今後のストリーミングサービスの普及の可能性があることを示している。

我が家もNetflixの契約をしているがほとんど見ていないので、そろそろ止めてApple TV+だけで良いかと思っている。Netflixは、もう直ぐマイナス1ということになる。

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