Xの低迷、ユーザー数伸び悩み

by Shogo

イーロン・マスクによる買収以降、X(元Twitter)は低迷している。報道されたばかりの最新のデータでは、2024年第2四半期の1日あたりのアクティブユーザー数は2億5100万人で、前年同期比わずか1.6%増にとどまった。これは、マスク買収前の2桁成長とは対照的な結果となっている。個人的には、たまに覗き見する程度で、あまり使っていないないので内容が変わっているのかは分からない。

しかし、マスクの「言論の自由主義」やコンテンツモデレーターの大幅削減といった方針は、タイムラインに反映されているはずだ。その結果、広告主の離反を招き、収益にも影響がでている。ブルームバーグの報道によると、2023年上半期のXの収益は14億8000万ドルで、前年同期比40%近く減少している。多くの広告主は、ヘイトスピーチや政治的な発言とともに広告を掲載されることを恐れていることの結果だ。

さらに、Meta(元Facebook)のThreadsとの競争激化もXの成長を阻害しているようだ。Threadsは2023年7月のリリース以来、月間アクティブユーザー数を1億7500万人まで伸ばし、Xの6億人という数字を追っている。ThreadsはInstagramとの連携を強みとし、セレブリティの参加やEUへの拡大など、積極的な戦略を展開している。ユーザーが多いnstagramのアカウントがリンクされるのは大きな強みとなっているだろう。

Xのユーザー減少にはいくつかの原因が考えられる。まず、マスクCEOの方針の「言論の自由主義」の姿勢やコンテンツモデレーターの大量解雇により、投稿の有害性や政治性が増し、一部のユーザーや広告主が離反したことは影響しているのだろう。

そのようなユーザーが、MetaのThreads以外にも、BlueskyやMastodonなどもユーザー数を伸ばしていることも影響しているだろう。ただし、Threads以外は有力な競合には育っていないようなので、Xにとってはまだ状況は厳しくはない。

「言論の自由主義」のようなXの変質は、ユーザーのエンゲージメントに影響を与えたようだ。Similarwebのデータによると、米国、英国、フランスの国政選挙でも、Xのエンゲージメントは低下傾向にあるそうだ。このようなイベントは、Xの独壇場だったが、そうでもなくなってきているようだ。日本の東京都知事選挙では、どうだったかは情報はない。

イーロン・マスクの買収後、ユーザー数の低迷と広告主の離反は、Xの収益にも大きな影響を与えている。収益は前年同期比40%減、2024年第1四半期には4億5600万ドルの損失を計上するなど業績が悪化している。

イーロン・マスクの経営方針やXのコンテンツコントロールを巡る賛否両論に加え、競合の台頭、ユーザーエンゲージメントの低下、業績不振など複合的な要因がXのユーザー減少につながっているようだ。今後、いかにユーザーを引き付けることがきるかが、課題となっている。

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