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先日ニコンサロンで写真を拝見して感激した原芳市さんの写真集を家で見ている。見ているとニコンサロンで見た時の感覚が蘇る。ただし、プリントよりもやや濃度が高い気がする。そういう意味ではコントラストの低く濃度の低いことが、儚く感じたことの要因だった気がするが、写真集の濃度でも写真としての違和感はなくむしろこれはこれで好ましい。繰り返して見ているとあの時感じた生と死というか死を感じながら毎日生きているという永遠の刹那を改めて感じる。
写真集では写真の並びが展示とは違っていてどうしてなのか今のところ分からない。写真集はかなり前に並び順を決めたはずなので展示をする時に決めた順が写真家の現時点での決定ということなのだろう。かなり好みなので「常世の虫」以前の作品も見てみたいと思っている。「光あるうちに」という写真集も出ているようなので、とりあえずそれからかな。
写真集そのものは布張りの表紙に型押しの銀の文字で非常に存在感があって装丁も凝った作りで中身の写真だけでなく所有感を満足させる。蒼穹舎に買いには行かないでAmazonで買ったのだが、Amazonの販売でないので送料がかかったが炎天下にあそこまで買いに行きたくなかったから満足。
そういう意味でAmazonは自己商だが、マーケットプレイスで蒼穹舎のような出版社や一般の人でもAmazonのプラットフォームで売らせる仕組みを作ったところがすごい。楽天は自己商ビジネスをまだ始めていないが、Amazonに対抗するためにはこの部分に踏み込まないと対抗できないと思う。写真集からそれたが、こういう写真集をネットで買えるようになったことがネットのありがたさだと思う。