男子バスケットボール日本代表、Akatsuki Japanがパリオリンピック出場を決めた。試合が順調に進んで楽勝かと思われたが、第4クオーターに落とし穴があった。第4クオーター後半まで、まさかの無得点。18点あった得点差も縮まり、逆転も危惧した。日本代表のフィンランド戦での大逆転や、カーボベルテのベネズエラ戦の逆転など第4クオーターの逆転は多い。それでもAkatsuki Japanは踏みとどまった。
これで女子バスケットボールチームが、オリンピック出場を決めれば、男女揃ってのバスケットボールのオリンピック出場となる。
今回のバスケットボールワールドカップは日本代表が活躍して盛り上がった。2006年の、当時はバスケットボール世界選手権と言われていた時とは大きく違う。その理由の一つは確実に日本代表の活躍だ。大会はやはり日本代表が活躍しないと盛り上がらない。
2006年のバスケットボール世界選手権は、大赤字を出した大会として、歴史に名を刻んでいる。ラグビーの仕事を始めた時に、いつも、このことが頭にあった。しかし、大会の盛り上がりとチケットの販売とは同じようで少し違う。ワールドカップのような国際大会は一時的な大会で、Jリーグのように年間を通じて行われるスポーツイベントとはチケット販売とは全く違う。
一時的な大会では、事前の期待感だけでチケットを売らなければいけないので、その意味でブランド力が勝負だと思っていた。どのような大会になるかもわからず、日本代表が活躍するかもわからない。しかも日本代表の出る試合が限られている。その状況で、日本代表戦以外も含めて大会全体のチケットを販売するのは、簡単なことではない。まさに大会への期待感と言うブランドだけの勝負である。2006年の時はそれができていなかった。期待感の盛り上げが足りなかったのだろう。
今回の2023年バスケットボールワールドカップは、3カ国共同開催で日本での試合が限られていると言うこともあり、日本代表の試合を中心に売れば良いので、比較的楽だったのではないかと考えられる。日本代表戦は、当然売れるからだ。
バスケットボールは歴史的に見ても人気のあるスポーツだ。実際にクラブ活動などでバスケットボールを経験したプレイヤーも多い。それは、漫画の「スラムダンク」やアメリカのNBAの日本での人気の高さを考えても、よく分かる。それでも、2006年の時は盛り上がらなかった。何かが足りなかった。重要なイベントという認知とブランドの確立ができなかった。今は、Bリーグ発足以来、全国各地でバスケットボールの人気が高まっている。今なら状況が違うのかも知れない。
これで後は女子代表がオリンピック出場を決めればバスケットボールはさらに盛り上がる。東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子代表が、出場を逃すとも思えないが、早く最終予選を勝ち抜いて出場決めてもらいたいものだものだ。