今朝の新聞で目についたのは、MLBの試合で同一選手が両方のチームで出場したという見出しだった。
2024年8月26日、ボストンのフェンウェイパークで行われたレッドソックス対ブルージェイズ戦で、MLB史上初の珍事が起った。レッドソックスの捕手ダニー・ジャンセンが、1試合の中で両チームの選手としてプレーした。
この試合は元々6月26日に開始されたものだった。その時、ジャンセンはブルージェイズの捕手としてスタメン出場。2回表に打席に立った直後、悪天候のため試合が中断。そのままサスペンデッドとなっていた。
8月26日の試合再開時、ジャンセンはブルージェイズのバッターとして打席に立っているはずだったが、彼はすでに7月27日にレッドソックスにトレードされていたため、二つの異なるチームで試合に出場することになった。
8月26日に試合が再開されると、ジャンセンはレッドソックスのユニフォームでウォームアップを行っていた。試合開始前に、メディアリレーションズ・ディレクターからアナウンスがあり、ジャンセンはブルージェイズの打者としてバッターボックスに立ち、レッドソックスの捕手としても出場することが発表された。この瞬間、ジャンセンはMLB史上初めて、同じ試合で両チームの一員としてプレーした選手となった。
6月26日の試合ではレッドソックスの捕手リース・マグワイアが出場していたが、彼はその後解雇されたため、レッドソックスの監督アレックス・コーラはジャンセンを代わりに出場させることに決めた。このため、ジャンセンはブルージェイズの選手として打席に立ち、その後レッドソックスの捕手としてプレーするという異例の状況が生まれたというのだ。
8月26日の試合再開時、ブルージェイズのバッターはダルトン・ヴァルショだった。だが、ブルージェイズの捕手のジャンセンの代打としての打席だ。だから、これは、ジャンセンがブルージェイズの捕手として出場することを意味する。だが、現実には、ヴァルショが打席に立った瞬間には、ジャンセンはレッドソックスの捕手としてプレーしていた。これは、試合の中断と再開の間に選手がトレードされたことが生んだ珍しい瞬間だ。
ジャンセンは、「このような出来事が自分に訪れるとは思っていなかったので、すごくクールな瞬間でした。ゲームにこんな形で刻まれることは珍しいし、面白いと思います」と語ったようだ。また、野球殿堂から連絡があるかもしれないと期待を寄せており、彼のユニフォームやスコアカードが収蔵されることを楽しみにしているという。
フェンウェイ・パークでのこの歴史的な瞬間は、多くの偶然が重なった稀な出来事だ。ジャンセンが両チームの一員としてプレーするという奇妙で特別な状況が実現したことで、この試合は永遠に記憶されるだろう。
ボストンは、1994年の夏に一ヶ月も滞在した街だからフェンウェイ・パークも含めて思い出深い。また、記事の中にクーパーズタウンの野球殿堂のことも登場して、この珍事とアメリカの野球の思い出を反芻うしていた。
