トランプ当選後のBluesky

by Shogo

トランプ当選後に、SNSのBlueskyに注目が集まっているようだ。

Blueskyは、元Twitter CEOのジャック・ドーシーらによって立ち上げられた分散型ソーシャルメディアだ。イーロン・マスクの元でTwitterがXになって、ますます中央集権的なプラットフォームへと変貌を遂げる中、ドーシーはオープンなプロトコルを基盤とした新しい形のソーシャルネットワークを模索した。Blueskyは、その結果生まれたプロジェクトであり、ユーザーがより自由に発言し、異なるサービス間でコンテンツを共有できることを目指している。

トランプ当選で、SNSも新たな転換点を迎えた。前回のトランプ政権時代には、当時のTwitter上での彼の発言が多くの議論を呼び、規制やアカウント停止措置に繋がった。特にTwitterでの永久停止は大きな衝撃をもたらし、それ以降、彼は自身のプラットフォームであるTruth Socialを立ち上げたが、主流SNSと比べて影響力は限定的だ。

今回の再選に伴い、トランプは主流SNSでの再登場を試みており、その影響がBlueskyにも波及しているようだ。Blueskyは、分散化を重視するため、発言の検閲や規制がXやFacebookと比べて緩やかであると見なされている。これにより、言論の自由を重視する支持者や、新たな場を求めるユーザーが流入しつつあるようだ。

選挙後の1週間で、100万人以上の新規ユーザーを獲得したと報じられた。Blueskyの1日の新規ユーザー獲得数は約10万人に達して、米国のApp Storeでは瞬間的に、無料アプリランキング第2位を記録した。とはいえ、約5億7,000万人のXはおろか、Threadsの2億7500万ユーザーと比較しても、2,000万人未満とまだ規模ははるかに小さい。

それでも、今回の大規模なアプリのダウンロードは、イーロン・マスクのXに対する不満が大きく影響していると思われる。多くのユーザーが、マスクのトランプ支持や右寄りの政治的トーンに失望し、代替プラットフォームを求めて移行しているようだ。

特に、主流メディアが報じる情報に不満を持つユーザーにとって、分散型SNSは自分たちの意見を発信し、同調者を見つけるのに理想的な環境となる。これにより、Blueskyは一部では「避難所」としての評判を得る一方、オープンな討論の場としての役割を果たし続けるかどうかが問われるだろう。

Blueskyの主な特徴

  • 分散型ネットワーク:ユーザーは自身のサーバーを選択し、異なるプロバイダ間でやり取りが可能。これにより、検閲やコンテンツ制御の透明性が向上。
  • オープンプロトコル:ATプロトコルを使用することで、外部開発者や新興企業が自らのプラットフォームを構築し、連携させることが可能。
  • プライバシーとセキュリティ:データの所有権が分散されているため、中央サーバーによる一括管理と異なり、ユーザーのプライバシーが強化。

Blueskyが、これから、どの程度ユーザーを獲得するか、SNSでどういった立ち位置を確立するかは、規制や運営ポリシー、さらには他プラットフォームとの連携状況によって左右されるのだろう。いずれにせよ、今回の大統領選挙後に、Blueskyに再び注目が集まっている。

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