メディアやWeb記事でも、X(元Twitter)と言う表現が定着してきた。多分これは今だけのことではなく、Xが単なるアルファベットであるだけではなく、他にも多くの要例のある言葉で、単にXでは何のことか分からないから、これから何年にもわたってX(元Twitter)が使われることになるのだろう。
Twitterは登録していただけで、ほとんど使っていなかったが、ブランド名が変わって、アプリのアイコンも黒字にエッ白いXと言うシンプルなものに変わって、あの青い鳥を見ないのも寂しいものだ。
まだ様々な変更が行われている。TweetならぬPostの投稿者への広告分配も始まったようだ。何人かの著名人が、その分配の金額を公表しているが、フォロワーの多い著名人だと月額数十万円にもなるようだ。
さらに今回発表されたのは、Xでビデオチャットができるようになることだ。しかし、これは画期的なものでも何でもない。すでに市場には、Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、Apple FaceTimeなど様々なツールが溢れており、ビデオチャットが必要な際には困らないようになっている。Xのビデオチャットの競争力はどの程度なのか不明だ。
このビデオチャットよりも、プラットフォームとしての可能性を持つのは、既に5月から始まった長尺動画の投稿だ。有料課金者は最長2時間の動画を投稿できる。これと、先程の広告費の分配を組み合わせると、YouTubeに対抗できる動画共有サイトになる。
この有料課金の名称も、以前はTwitter Blueと呼ばれており、まだ日本のXのサイトにはTwitter Blueの表記がある。これの新しい名称は、X Premiumに変更されている。
今回のビデオチャットや長尺動画の投稿など、全て、イーロン、マスクが目指す「すべて」のプラットホームにする計画の一部だ。以前から話題になっている支払い・決済手段の実装の時期は現時点では明確ではない。これも近い将来実現するのだろう。ただし、これも既に数多くの競合する決済・支払い手段があり、X(元Twitter)がどこまでそこに食い込めるかはこれからの問題だ。
「すべて」が可能なスーパーアプリは、以前より多くの人が構想している。だが、現時点では中国におけるWeChat以外に実現していないことも事実だ。Xはそれを実現できるのだろうか。それができたときにXは、 (元Twitter)が取れて、単にXと言われるようになるのかもしれない。