MetaのAI動画生成技術「Movie Gen」

by Shogo

Metaは、OpenAIやGoogleに比べて、AI分野では遅れていた印象がある。だが、実際は早くからAI開発に注力してきた。だから、このところ、矢継ぎ早にAIサービスを発表している。

新たに発表した動画生成AI技術「Movie Gen」は、ユーザーがシンプルなテキスト入力で、動画や音声を生成し、既存の動画も編集することができるモデルだ

この技術は、Metaの過去のAIモデルである「Make-A-Scene」や「Llama Image」を基盤にしており、さらなる制御を可能にするよう設計されているという。

Metaが10月4日に発表したブログ投稿によれば、「Meta Movie Gen」は生成型AIの最新モデルであり、過去のモデルから大幅に進化しているということだ。このモデルは現在、Metaの一部の社員と外部パートナーにのみでテスト中という。

また、MetaはAIを使って操作されたコンテンツには「Made with AI」というラベルを付けることを発表しており、これは透明性を確保し、生成コンテンツと実際の映像の区別をつける。これは、フェイクニュースを防ぐための重要なステップだ。

Movie Genは、16秒間の動画を1秒あたり16フレームのペースで生成することができるようだ。これは、一般的な30フレームの映像に比べて画質は落ちるが、十分にリアルで自然な動画が作成可能だ。また、このモデルはテキストプロンプトと個人の画像をもとに、パーソナライズされた動画も生成できる。さらに、動画編集機能により、自分が撮影した映像の背景やスタイルの変更、オブジェクトの追加や削除なども簡単に行うことができ、元のコンテンツを大きく損なうことなくピクセルレベルでの変更が可能だ。

音声生成の機能も充実しており、Movie Genは最大45秒間の音声を動画やテキストプロンプトに基づいて生成することができる。この音声には、環境音や効果音、背景音楽が含まれており、動画の内容にシンクロした形で再生される。これにより、視覚と聴覚の両方で臨場感のある魅力的なコンテンツを作成できるだろう。

この技術の将来的な活用シーンとしては、Instagramの「Reels」に投稿する動画の編集や、WhatsAppを通じて送るアニメーション付きの誕生日メッセージの作成が考えられる。Metaは、Movie Genを改良しつつ、映画制作者やクリエイターと緊密に協力して、Instagramなどの創造性を高めるツールとして、ユーザーに提供するのだろう。

Instagramの「Reels」は、近い将来にはAIで生成された動画がたくさん投稿されることになる。ありがたいことには、それらは全て「Made with AI」というラベルが付いている。

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