最近、レンジファインダー カメラばかり使っていて一眼レフの出番は無かったのだが、先日偶にはと使ってみたら、フィルムに変な影が写った。それでテストに自宅で花を撮ってみたら、どのコマにも影が写った。どうも光線漏れがあるようだ。
このカメラ、Nikon F3はお気に入りのカメラで3年前にオーバーホールとモルトプレーンの交換をしている。なので、光線漏れがもう起こっているとは考えられなかった。非常に残念である。
F3が発売になった時のことは良く覚えている。出たその当時、F3がカメラのイメージを変えたと思った。 痺れるほどかっこ良かった。貯金をして買おうと思ったが、買えるだけお金が貯まった時に、NECがPC-8001というキットではない初めてのPCを発売していたので、F3用のお金はPCに化けた。そのPCはまだ漢字が打てず、記憶媒体もカセットテープでソフトもほとんど発売されていなかったが、BASICを勉強して色々な遊びに使った。でも、BASICでプログラムを作ってもいつもシンタックスエラーで出たり、新しい漢字の使えるPCが出たりして、そのうちマッキントッシュに買い換えてしまった。でも実は捨てられずまだ持っている。
そう、PCではなくF3の話。一番好きなカメラではあるがシャッター音とか大きさの問題で、常に携行するのはレンジファインダー機になってしまっている。でも時々、防湿庫から取り出してはシャッターを切るのだ。そんな使い方だからフィルムは数ヶ月経ってもまだ撮り終えずということが続いている。また修理に出して偶には使ってやらないと故障が起こるのかもしれない。
F3は1980年に発売され、後継のF4と併売され、F5が発売になって、しばらく時間がたった2000年にようやく製造が打ち切られた歴史に残るカメラである。しかしシャッターが電子式なので、いつか故障したら修理は出来なくなる日がやってくる。何度でも修理が可能な機械式のカメラとは違って、限りある命を生きているカメラだ。
製造中止後10年が過ぎる今年の年末で修理対応期間が終る予定だったが、F5, New FM2やFM3Aと並んでF3も修理対応期間が5年延長され2015年までニコンで修理してもらえるという発表が7月にされている。この辺りはニコンという会社のの良心的なところでどこかの撤退してサービスの窓口をたらい回ししている会社とは大違いだ。
カメラは増やしたくないのだが、できればもう一台、F3が欲しい。そしてF3がいよいよ無くなったら、もう一度黒のアイレベルファインダーのF2を手に入れようと密かに考えているのだが、果たしてF3より長生きができるのだろうか。