2030年のFIFAワールドカップ

by Shogo

エジプトが、サウジアラビアとギリシャと組んで2030年のワールドカップの開催地として立候補すると言う報道がされている。招致が成功すれば2010年の南アフリカ大会以来の2度目のアフリカでの開催となる。

2010年大会は、FIFAはアフリカで大会を開催することを決めて、アフリカからのみ立候補を受け付けた。この際に、エジプトとモロッコも立候補したが、最終的に南アフリカに決まった。エジプトにとっては、その際の借りを返す機会となるか。

この招致が成功すれば、お金持ちのサウジアラビアの関与が高く、2022年のカタール大会と同様に通常の6月から7月の開催ではなく、高い気温への対応として11月などの冬季の開催になることが予想される。これは、ヨーロッパサッカー連盟の最も嫌う点だ。

現時点でアフリカでの大会が実現するかどうかわからない。2つの強力な候補グループがある。まず、南アメリカのチリ、パラグアイ、アルゼンチン、ウルグアイは4カ国共催で招致を開始している。このグループのアピールポイントは、ワールドカップ の100周年を、第一回大会が行われたウルグアイの首都モンテビデオで行うことだ。

もう一つの競合はヨーロッパにある。サッカー界で最も有力な大陸連盟であるヨーロッパサッカー連盟は、11月12月の開催となると収入源である国内リーグのスケジュールに影響が出るために、中東での開催を嫌っている。イギリスとアイルランドが組んだ招致構想は頓挫したが、スペインとポルトガルは共同開催を目指す考えを捨てていない。今後新しい立候補が出て来ないと思われるので、この3つのグループのどこが選ばれるのか注目される

私がワールドカップの招致活動に従事していた時は、FIFA憲章に1つのサッカー協会が主管して行うと記載されていたために、共同開催はありえないというのが一般的な理解であった。しかし、その時点でFIFAは、その憲章を軽々と乗り越えて、日韓共催を行った。

その時点と比べても大会は巨大化しており、インフラも含めてその投資額は高騰している。カタールは一国開催で開催できたが、20 26年についてはカナダ、アメリカ、メキシコの3カ国の共同開催となっている。2026年大会からは本大会参加国数が2022年までの32カ国から48カ国に拡大される。それも考えると今後は一国での開催は難しいのであろう。

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