日本は世界一の長寿国である。その大きな要因は魚を食べることにあると思っていた。間違って覚えているかかもしれないが、小学校の社会の時間に日本とチリは世界の最大の漁業国であると習った覚えがある。だから、日本人の魚の消費量が圧倒的に高く、このため、魚に含まれるDHA・EPA といった必須脂肪酸などの、健康に良い栄養素を豊富に摂っているためだと勝手に思っていた。
しかし、世界の国々の中では、必ずしも日本人の魚の消費量が多いわけではないとことを知った。国連食糧農業機関が発表した世界の一人当たりの魚やその他の海洋生物の消費量では、日本のシーフードの消費量は少なくは無いもののトップでは無い。
国連食糧農業機関のシーフード消費量のランキングは以下の通りだ。
- アイスランド91.19キkg
- モルジブ84.58kg
- ポルトガル57.19kg
- 韓国57.05kg
- 日本46.06kg
- スペイン42.40kg
- 中国38.49kg
- フランス34.24kg
- イタリア29.82kg
- オーストラリア26.12kg
- アメリカ22.13kg
- イギリス18.50kg
- ドイツ12.63kg
- ブラジル8.95kg
- インド6.76kg
- アフガニスタン0.24kg
このランキングでは日本は5位。しかもトップのアイスランドやモルジブから比べると半分程度の消費量しかない。ボルトガルが高いのは、一昨年行った際に、どこでもシーフードのメニューが多いのは、気がついた。それに、バカリャウという塩漬けの干し鱈が大量に売られていることから、消費量の多さは理解できる。
驚いたのは韓国だ。日本よりも10キロも多い。スペインは想像の通り、日本に近い量。豚肉ばかり食べていると思っていた。中国は意外と高いことにも驚いた。
世界の消費一人当たりのシーフードの消費量の平均は20.5キログラムと言うことなので、アメリカやイギリスはちょうどその平均あたりと言うことになる。
発表によると、世界の傾向としてはシーフードの消費量は増えており、2019年の消費量は過去最高の20.5キログラムだそうだ。1960年代では一人当たりの平均は9.9キログラムであり、70年代になって11.4キログラム、80年代12.5キログラム、2000年代14.4キログラム。2010年代19.6キログラムと着実に増加してきている。一般的に行ってシーフードは価格が高めであるので、世界の国々が、それだけ豊かになってきたと言うことなのかもしれない。
子供の時の日本とチリの記憶については、60年代が世界の一人当たりの平均が9.9キログラムであった時代のことで、その時代には日本の消費量は圧倒的に高い水準であったのかもしれない。
それにしても、アイスランドの91.19キログラムはかなりの量だ。365日、1日あたり250グラムのシーフードと言うことになる。これを毎日食べ続けるのは大変なことなのだろうが、アイスランドやモルジブの海に囲まれた環境で小さな島々ということを考えると、シーフードが最も簡単に安く手に入る食品と言うことになったのかもしれない。
では、アイスランドの平均寿命を見ると、83.07歳と言うことで日本の84.62歳よりもわずかに短いだけだ。世界の平均の消費量のアメリカの平均寿命は77.28歳なので、やはり魚の消費量と長寿は関係は無いとも言えないようだ。
だが圧倒的なシーフードの消費量のアイスランドよりも日本の長寿の理由はシーフードではないと言うことになる。多分様々な要因が関係しているのであろうが、シーフードだけではなく、様々なものを食べる雑食性が良いと言うことも理由の1つである可能性もある。もちろん調査も何の根拠もない直感である。
昨日は、昼間の大学でも、夜にあった会合でも、ドイツ戦の話題ばかりになった。こうなると、次のコスタリカ戦が重要だ。ドイツが、間違ってスペインに勝つようなことがあると大混戦になる可能性もある。日本のコスタリカ戦の勝利とスペインのドイツ戦勝を願うばかりだ。