Japanese walkingという見出しをNYTで見つけた。読んでみると、健康法としての歩行のことだった。
Japanese walkingは、日本式歩行法とでも訳すのだろうか。これは、運動法としては、正式には「インターバル・ウォーキング・トレーニング(Interval Walking Training: I.W.T.)」と呼ばれるという。この方法は、単純な散歩や一定ペースのウォーキングとは異なり、「速歩」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返すインターバル形式のウォーキングだ。
やり方
- 実施方法 一般的には、3分間の速歩きと3分間のゆっくり歩きを交互に行う。
- 速歩き 少しきついと感じる程度のペースで歩き、会話がしにくい状態を目指す。歩幅を広げ、肘を曲げて腕を大きく振ることが推奨されている。
- ゆっくり歩き 軽めの散歩ペースで歩く。
- 頻度 週に4回、合計30分以上行うことが理想とされている。30分連続でなくても、10分を3回に分けても同じ効果が得られる。
この方法は日本の国立信州大学の運動生理学者、能勢博氏によって導入され、高齢者の健康促進と日本全体の医療費削減を目的とした研究から生まれましたそうだ。
Japanese walking の健康効果
1. 心血管系の健康向上
インターバルで強度の高い運動(速歩)を挟むことで、持続的な普通の散歩よりも心臓と血管の健康改善効果が大きいことが数々の研究で示されている。特に高血圧の改善や動脈硬化予防に高い効果が見込まれる。
2. 筋力・持久力の強化
3分間の速歩で筋肉にしっかり刺激を与え、ゆっくり歩きで回復する――このサイクルが筋力・持久力の向上に役立つ。下肢筋力や全身の体力向上が報告されており、10年以上の長期研究でも、通常のウォーキングよりも筋力や有酸素能力の減少が抑えられることが明らかになっている。
3. 高齢者でも取り組みやすい
ランニングなどの高強度なインターバルトレーニングよりも身体への衝撃が少なく、怪我や運動習慣がない人、高齢者にも続けやすい点が大きな魅力だ。
4. 精神面の効果
通常のウォーキング同様、精神的なリフレッシュ、気分の改善効果も期待できる。
Japanese walkingは、TikTokでトレンドといった形で広まっているようだ。散歩は手軽な運動だから、なるべく歩くようにしたいが、これからはJapanese walkingで歩こう。