トルコで植毛手術

by Shogo

もはや外見を気にしない年になった思いたいものだが、薄毛治療の記事があると読んでみたくなる。読んだのは、アメリカ人がトルコに薄毛治療に出かけているという記事だ。

トルコが薄毛治療のための主要な目的地となっている理由はいくつかあるようだ。まず、コストの優位性が挙げられている。アメリカ国内での薄毛治療には平均で7,500ドルから15,000ドルがかかるのに対し、トルコでは3,500ドルから8,000ドルで同様の治療を受けることができるという。

トルコの医師は1980年代から薄毛治療を行っており、最新の技術を用いた高品質な治療が受けることができるので、高い技術力が期待できるからだということのようだ。このため、インターネット上にはトルコでの薄毛治療に満足したアメリカ人の口コミが多く見られることも、この流行をもたらしているそうだ。

世界中で薄毛治療市場は急成長しており、美容整形手術が一般化するにつれて、需要が高まっているそうだ。国際毛髪再生手術協会によると、世界の毛髪再生手術市場は2012年の19億ドルから2021年には45億ドルにまで拡大している。確かに白人はハゲが多い。

トルコには昨年だけで150万人以上の医療旅行者が訪れ、約30億ドルを消費したそうだ。特に、イスタンブールにあるDr. Serkan Aygin Clinicでは、パンデミック後にアメリカ人患者が急増し、昨年はこのクリニックだけでも約480人のアメリカ人患者を治療したそうだ。休日もあるから1日に数人ということになる。

日本でも一時は医療ツーリズムの話があったが、いまはどうなっているのか調べてみた。医療ツーリズム市場は世界的に急成長を遂げており、2024年には472億ドル、2029年には1,110億ドルに達すると予測されている。日本でも医療ツーリズムへの注目が高まっているが、市場はまだ発展途上の段階だそうだ。日本の医療ツーリズム市場は2023年に638.9億円の規模に達したが、世界市場と比べるとまだ小さいのが現状という。

だが、日本の医療機器の出荷額は1.6兆円を超え、国内医療機器市場の50%以上を占めている。また、安全性や衛生管理面での信頼性の高さも日本の医療の大きな強みと評価されている。ならば、もっと市場が成長しても良さそうだが、まだまだということだ。

官民一体となって医療の海外展開を後押しする取り組みも進んでおり、日本の医療ツーリズム市場の成長ポテンシャルは大きいと考えられているという段階でとどまっている。受け入れ体制の整備やかいがいでもプロモーションができていないということだろう。だから、まだまだトルコの植毛手術のように進んでいないのが実態のようだ。

トルコに植毛手術に行く予定はないが、医療ツーリズム市場は日本にとっても成長分野だと思われるので、もう少し官民一体となって開発を進めてもらいたいものだ。輸出企業が低迷する中、インバウンド観光と合わせれば、外貨獲得の重要な手段になるかもしれない。

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