日本ではSamsung NXシリーズは未発売だから見ていない。でも、海外の雑誌などでは広告をよく見かけるのでだんだん気になってきた。Samsunｇのサイトで見ると現時点で5機種あってレンズもかなりそろっている。5機種のうちの3機種はスマートカメラという名前でWifiがついている。デザインも一部の日本の機種に比べればシンプルでなかなか良い感じだ。
ミラーレスカメラは、ペンタプリズムの光学系の技術やミラーの精密機械技術も関係ないから、誰が作っても同じだ。それからレンズもデジタルでソフトで補正してしまうから良いレンズはいらない。そう考えると、カメラ業界では日本企業がトップだが、それもいつまで続くか分からない。コンパクトカメラの市場はすでに携帯電話にのまれて縮小が続くが、やや高級なカメラの市場も韓国や中国の企業に追いかけられているのが想像できる。
先日乗った車のバングラディシュ人の運転手さんが言うには、AppleよりSamsungの方が技術的に進んでいるし、使いやすいスマートフォンを出しているから、Samsungを買おうと思っていると言っていた。Samsungはすでにブランド的にもかなり評価されるものになってきている。デジタル機器の広告の量の資料を見たが、世界的にみるとSamsungの広告量は圧倒的でAppleやSonyを足してもまだ多い。
日本のカメラメーカーも一眼では圧倒的な技術力があるとは言え、世界的な市場動向を見て対応していかないといけない。日本企業は、一時は世界最高の携帯電話技術を持っていたのにもかかわらず、現時点では、携帯のメーカーはSony一社になりそうなほど衰退してしまった。これは技術力だけでなく、マーケティング力やデザイン力といった部分での企業トップの意思と決意がなかったからだと想像している。日本のカメラはこれからどうなるのか。半導体、携帯電話や液晶テレビなどではすでに韓国企業の後塵を拝している。
とは言え、個人的には古いフィルムカメラだけを使っていくつもりなので、デジタルはケイタイのおまけ機能で十分だから、どうなっても気にはしないのだが、日本の産業の行く末がちょっと心配。
