北京の青空

by Shogo

謹賀新年

21日からの2週間の旅行を終えて無事、北京に戻ってきた。東京の家も家だが、こちらも過去9ヶ月住んだ家でもある。とは言え、パリと東京を歩いた後ではやはり落差を感じる。この近代的、最新かつ前時代的、不思議な都市、北京に住んで毎日のように変貌する北京の2008年を見たまま、感じたまま、このブログに書いていこうと思う。思えば3月にこの街に来て、一人暮らしの暇に任せて書き始めたブログだか、200日以上も書くとは思いもしなかった。これもご訪問頂く皆様、NICEやコメントを頂く皆様のお陰です。改めまして御礼申し上げます。

北京の青空

こちらに来る前の北京の印象は、かつて出張時に見たような霧ともスモッグともつかないどんよりとした空気の底に沈む灰色の街であった。ところが、住み始めると思いのほか、青空が多いことに気がついた。雨天の日が日本の確か10分の1であることもあって晴れかつすっきりとした青空が多いのである。数年前には雨が少ないのに青空の日が100日以下だったとは考えられないほどだ。オリンピックを控え、周辺の工場を移転させて(いる筈)、地下鉄の新設と地下鉄料金の33%の値下げによる公共交通機関の利用の促進したことが奏功しているのかもしれない。

昨年8月に行われた車の利用制限(ナンバープレイトの末尾の偶数・奇数で走行禁止)の際にはきれいな青空が見られた。やはり車の数の問題が大きいのだろう。日本を抜いて世界二位の車大国、その首都の車の数は、東京の比ではないのだろう。

盆地の北京

北京は周辺を山に囲まれ盆地のような地形である。東南に平地が開けているが、車の排気ガスや工場の排煙が留まり易いことが北京の空気を悪くしている原因のひとつとも言われている。これが、IOCやスポーツ選手が問題にしている大気汚染を悪化させる原因でもある。

気象のコントロール

今年8月8日の北京オリンピックの開会式当日が晴天になるように政府や関係機関は昨年から気象のコントロールの実験を始めたと言われている。具体的にはロケットを打ち上げて、人工的に雨雲を早く雨にして、開会式を晴天にすることらしいが、その影響なのか激しい雷雨が昨年は何度かあった。これが出来るのであれば、地形を変えて空気の流れを良くするということは出来ないのだろうか。中国の経済力と政府の真剣さを考えれば取り組んでもおかしくないプロジェクトだ。

私の北京初日

年明けの北京は年末から冷え込み、あまり良くない天気だったようだが、私が北京に到着する頃までには気温も緩んでいた。それでも最高気温が5度程度だから、東京やパリよりも寒い。天候は晴れだが、北京らしい薄い霧・スモッグに覆われて遠くのビルが霞んで見える。写真を撮ったときには、薄い青空も見え、霧・スモッグもそう厚くはないようだった。今年はどんな年になるのか、すくなくともドピーカンではないことだけは確かなようだ。オリンピックが開かれる期待感とその後のバブル崩壊の予想などアップ・ダウンの激しい年になると思われているが果たしてどうなるのか。個人的には、その日に出来ることをひとつひとつ片付けていく年にしようと思う。

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