サリンジャーの新しい本が出版されるようだ。出版予定の伝記と映画「サリンジャー」についての記事を読んだのだが、2015年から2020年にかけて何冊かの作品が出版されるらしい。その中の一冊は、ホールデン・コールフィールドが主人公の「ライ麦畑でつかまえて」の続編であるらしい。これは結構な驚きだ。「ライ麦畑でつかまえて」とそれから数の多くないサリンジャーの小説は学生時代の必読書と思って読んだが、もう新作はないと思っていたからだ。
2010年1月に死んだサリンジャーは生前に死後の作品発表のスケジュールを組んで遺言に残していたらしい。1951年に発表された「ライ麦畑でつかまえて」と何冊かの作品を出した後は、50年ほど前に雑誌「ニューヨーカー」に短編を発表しただけで、まったく隠棲して90過ぎで人生を終えた。でも、来月初に伝記と映画「サリンジャー」が公開され、その後のサリンジャーと新作のことも明らかになるようだ。
人嫌いのベストセラー作家がどういう生活を半世紀も送っていたかも多少興味はあるが、それよりも「ライ麦畑でつかまえて」の続編だ。最近でも村上春樹が新訳をだして話題になったこともあったが、60年以上にわたって読まれた小説の続編がでるということがすごいことだ。どんな内容か、期待どおりなのか失望するのか読むのが待ちきれない。
死後の出版ということでは最近でも、マーク・ツゥェイン が死後100年で自伝を出版するようにということで手稿を残していて話題になったが、こういうことはどういう意味なのだろうか。サリンジャーも隠棲生活の間もずっと描き続けて発表はしなかった。生きている間は評判など聞きたくないということなのだろうか。
ブログでも予定投稿ができるから、ブログサービスが生き残っているという前提で100年後に投稿してみようか。