2036年オリンピック

by Shogo

東京オリンピックは終わったが、関連する汚職や談合でまだまだ話題が続いて、当面は終わることがないだろう。この影響で、2030年冬季オリンピックは、ソルトレイクに決定という報道が多く見られる。札幌は招致活動停止しており、またブリティッシュコロンビア州がバンクーバーの招致支援を打ち切ったことを受けての推測だ。

2036年の夏季オリンピックについては、IOCは開催候補10カ国と交渉中と言う。その10カ国は明確にわかっていないが、インド、エジプト、イギリス、カタール、インドネシア、韓国が含まれていると言われている。逆に含まれていないのは、ドイツとスペインだ。ドイツでは国内の反対により立候補を目指さない。また、スペインについては2036年ではなく2040年以降の立候補を決めた。

2022年にFIFAワールドカップを開催したばかりのカタールは、2036年のオリンピックも目指しているようだ。しかし、LGBTの人権問題や建設労働者の死亡事故の問題などがあり、立候補しても選ばれる可能性は低い。IOCのポリシーから考えて、あえて問題の多い国を選ぶとは思えないからだ。

反対に有力と思われるのは、インドのアフマダーバードだ。インド北西部に位置するこの街は、人口600万人を超える街でモディ首相が知事を務めたことのある州に位置する。インドは、すでにアジア大会やコモンウェルス大会を開催したこともあり、運営能力に問題がないことを知られている。さらに、人口14.5億人の中国では、すでに夏季と冬季オリンピックが開かれている。中国よりもわずかに少ない14億人の人口を持つインドで開催する意味はあるとIOCは判断するのではないだろうか。

現在の開催地決定のシステムは、2016年と2020年の招致活動における買収疑惑が捜査された後に新しく導入されている。このシステムでは、公開のキャンペーンや複数の立候補都市が争う投票の形式を避けて、IOCが候補都市の開催計画を調査の上で決定する。2032年のブリスベーンはこの新しいシステムで決定されたものだ。

開催都市決定のシステムがどうなろうとも、日本では現在進んでいる様々なオリンピックにまつわるスキャンダルが解決し、多くの国民が納得するまで、再びオリンピックを開催するのは難しい状況になっている。この状況で、どの政治家も招致を推進すると口には出せない。当面、オリンピックには縁がないと思っている方が良いだろう。

今朝のニュースで、サッカーの王様、ペレさんがなくなったことを知った。享年82歳。報道によれば、大腸がんの進行による多臓器不全により亡くなったと言うことだ。4半世紀前のワールドカップの招致時代に一度お目にかかったこと思い出す。その時の握手した手の柔らかさが、まだ感覚として残っている。ご冥福をお祈りする。

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