Braveの「Answer with AI」機能

by Shogo

もうずいぶん長い間、Google Chromeを使ってきた。調べてみると、2008年にリリースされているので、その直後からだから、16年ほどになる。当初は、スピードの速いブラウザとして、当時使っていたFirefoxから乗り換えた。それから長い年月が流れ、今でもChromeを使っているがMacではSafariも使っているし、Braveもよく使っている。MicrosoftのBingを使いたい時はEdgeを使いこともあるから、多い時は4種類のブラウザを同時に使っていることになる。

しかし、最もよく使っているのはBraveだ。Braveはセキュリティーや広告が表示されないことなどメリットもたくさんある。

Braveの代表的な特徴は、プライバシーとセキュリティだろう。Braveはデフォルトで広告とトラッカーをブロックする。これにより、プライバシーが強化され、ページの読み込み速度も速くなる。そして、Braveは、可能な限りサイトをHTTPSで接続する機能を組み込んでおり、データの安全な転送が保証されていることも安心感の一つだ。

Braveが、他のブラウザよりもページの読み込みが速いのは、広告とトラッカーをブロックしているからだが、これは特にモバイル環境では重要だ。広告にパケットを使いたくないというケチな気分も満足させてくれる。YouTubeでも、プレミアムと同じように広告も表示されなくなる。

Braveでも、検索エンジンが選べて、独自の検索エンジンBrave Searchも使える。これについては特に不満に思ったことはない。

そのBrave Searchが、AI技術を活用した回答機能を導入し、その能力を一段と拡張した。新たに追加された「Answer with AI」機能は、ユーザーの質問に対してAIがデータベースを用いて直接的かつ具体的な回答を生成する。例えば、「バットマンを演じた全俳優のリスト」などの問い合わせに対して、整理された形式で回答を返す。また、特定の商品のレビューや重要なポイントをまとめる機能も備えていて、情報をまとめて見ることができて便利だ。

Braveは、Mixtral 8x7BおよびMistral 7Bという大規模言語モデルを使用しており、これにカスタムトランスフォーマーモデルを組み合わせることで、意味的なマッチングと回答生成を行うという。求めている情報を整理してコンテンツを生成するというイメージだ。

このようなAI技術による検索は、これまでの情報アクセスの方法に革命をもたらすかもしれない。AIが、自動的に求めている情報を要約して提供してくれるから、自分でいくつもサイトの情報を読み込んでまとめるという手間がない。

これは、便利な機能でAIチャットボットやBraveのようなAI搭載型検索エンジンの普及は、広告を前提としたウエブメディアのエコシステムを破壊する可能性がある。検索に対して、AIが生成するコンテンツは、メディアにとって訪問数の現象と収益減少を意味する。その結果は、メディアの事業が成り立たなくなり、インターネット上には何ら有用な情報がなくなる未来につながる。

AIチャットボットも乱立して競争を続け、同時にGoogleやBingのような大手検索エンジンも同様のAI回答機能を試みており、この傾向に拍車が掛かるだろう。

Braveの「AIによる回答」機能の導入は、情報収集やコンテンツ消費の方法に新たな展開をもたらすものだ。プライバシーを重視しつつ、より効率的かつ正確な情報提供を目指すBraveの取り組みは、ウェブ検索の未来を変えてゆく可能性が高い。

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