2025年のパブリックドメイン入り

by Shogo

新年には、多くの著作物がパブリックドメインに加わる。2025年も例外ではない。1929年に著作権が登録された文学作品、映画、音楽作品、さらには1924年に録音された音源がパブリックドメインの対象となり、自由に利用、再解釈、共有が可能になる。

パブリックドメインとは

パブリックドメインとは、著作権の保護期間が終了した著作物が属する領域のことだ。この領域に入った作品は、著作権法による制約を受けることなく、誰もが自由に利用できる。たとえば、映画や音楽、文学作品を改作したり、引用したり、商業的に利用することも可能になる。

映画では、アルフレッド・ヒッチコックの「ブラックメール」やセシル・B・デミルの「ダイナマイト」など、多くの監督が初めて手掛けたトーキー作品がパブリックドメイン入った。ウォルト・ディズニーが監督し、アブ・アイワークスがアニメーションを担当した象徴的な短編アニメーション『スケルトン・ダンス』、そしてミッキーマウスが初めて登場するトーキー作品も含まれている。さらに、冒険家タンタンやオリジナルのポパイのキャラクターもパブリックドメイン入った。

名曲の数々が

音楽でも、ジョージ・ガーシュウィン作曲の「雨に唄えば」や「巴里のアメリカ人」、ジャズの名曲「エイント・ミスビヘイヴィン」や「ブラック・アンド・ブルー」、クラシック音楽の傑作「ボレロ」など、数々の名曲がパブリックドメイン入った。録音物では、ガーシュウィンの美しい「ラプソディ・イン・ブルー」や伝説のマリアン・アンダーソンによる「マイ・ウェイズ・クラウディ」などが含まれる。

文学作品では

文学作品では、ダシール・ハメットの「マルタの鷹」や「血の収穫」など、ファンにはたまらない作品が名を連ねている。その他にも、ヴァージニア・ウルフの「自分だけの部屋」、アーネスト・ヘミングウェイの「武器よさらば」、アガサ・クリスティの「七つの時計」、ウィリアム・フォークナーの「響きと怒り」など、著名な文学作品がパブリックドメイン入った。続々と出版が行われるだろう。

すでに、パブリックドメインの作品を活用した様々な試みが行われている。まず、青空文庫だ。著作権の消滅した文学作品をインターネット上で公開し、誰でも自由に閲覧できるようにしている。海外ではProject Gutenbergがある、世界中のパブリックドメイン作品を電子化し、無料で提供している。また、Internet Archiveでは、ウェブサイト、書籍、映画、音楽など、様々なデジタルコンテンツをアーカイブ化し、公開している。これらのサイトを利用すると、無料で名作を楽しむことができる。

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