個人用スーパーコンピューター

by Shogo

NVIDIAが、ラスベガスで開催されたCESでパーソナルAIスーパーコンピューター「Project Digits」を発表した。わずか3,000ドルという価格で、平均的なラップトップの約1,000倍のパフォーマンスを誇るという。この約1,000倍のパフォーマンスという数字で、Project Digitsは夢のようなマシンのように聞こえた。高価なPCでも、50万円というのは普通にあるが、それがスーパーコンピューターというのだから驚きだ。何せ平均的なラップトップの約1,000倍のパフォーマンスだ。これが、5月に発売開始だ。これで、またNVIDIAの株が上がるだろうと思った。

デザインは、Mac miniを彷彿とさせるコンパクトな筐体だ。そして、その心臓部には、NVIDIAの最新チップ「GB10 Grace Blackwell Superchip」が搭載されているそうだ。Armベースの20コアCPUとBlackwell GPU、128GBのメモリ、4TBのSSDストレージを統合したこのチップは、1ペタフロップスという驚異的なAIパフォーマンスを実現するという。最大2,000億パラメータのAIモデルを単体で処理することが可能だそうだ。さらに、2台のProject Digitsを接続することで、最大4,050億パラメータの巨大なモデルにも対応できるという。ともかく、理解が及ばないが、この数字を見ただけで凄そうだ。

報道によれば、Project Digitsの登場は、AI開発のあり方を大きく変える可能性を秘めているという。高価なサーバーやクラウドサービスに頼ることなく、個々の開発者や研究者が手元で高度なAIモデルを開発・実行できるようになる。これにより、AI技術の進歩が加速し、より多くの人々がAIを使えるようになるかもしれない。

また、ローカル環境でAIモデルのプロトタイピング、ファインチューニング、推論を行うことができるため、開発プロセスが大幅に効率化される。

しかも、AI開発だけでなく、Project DigitsはLinuxベースのOSで様々な業務にも対応する。Linux環境に慣れている人なら、豊富なオープンソースソフトウェアを活用することも可能だ。MacやWindowsほどではないが、多くのソフトも利用可能となる。

何より、3,000ドルという価格は、個人で購入できるレベルでありながら、その約1,000倍のパフォーマンスで多くの用途にも十分に対応できる。AI開発の民主化が進むだろうし、それ以外にも高性能マシンを使えるようになる。。

ともかく、高性能なAIスーパーコンピューティングが個人で使えるようになる。50万円なら手の届く範囲だから、LinuxOSというハードルがあるが、個人で汎用PCとして購入を検討してみたが、調べてみると難しそうだ。

まず、Ubuntu LinuxベースのOSを搭載しているため、ウェブブラウジング、文書作成、メールの送受信、プリントなど通常のPC作業は行える。MacやWindows対応のソフトは使えないが、LinuxOSに対応するソフトはたくさんある。例えば、Adobe Photoshopは使えないが、フリーソフトのGIMP、Kdenlive、Blenderなどは使える。

だが、やはりAI開発に特化しているので、最新のハイエンドGPUに比べると、ゲームはもちろん、画像や動画編集でも、レンダリング速度などが遅くなるようだ。だから、AI開発を行わないのであれば、通常の高性能PCを購入した方が良さそうだ。

NVIDIAのスーパーコンピューターを持つということの夢は一瞬で消えてしまった。素直にMac を買い替えた方が良さそうである。

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