首都圏で緊急事態宣言が2週間延長される見込みとなっている。1月の緊急事態宣言以降には、新規感染者数は減少を続けてきた。しかし、ここにきて、下げ止まりになり、3月3日時点では1週間平均で上昇に転じている。
今ここで抑えこまないと、第4波がやってこないとも限らない。昨年の秋の気の緩みと、政府によるGoToの強い刺激により、さらに自粛が緩んでしまった。その結果、コロナ禍が終わったような気分で、年明けの第3波と言うしっぺ返しを経験している。
だから今の時期に、感染をさらに抑え込み、ワクチンの接種を待つのが良い選択だと考える。しかしながら、これは経済に対する影響も大きい。野村総研は、緊急事態宣言が2週間延長された場合、7000億円の経済損失が生じ、GDPも0.1%押し下げられるという込みを発表している。さらに失業者が30,000人増えると言うこともあるということだ。
経済と生命と言う究極の選択なのだが、一方で今回の7000億円を惜しんで、経済活動を再開した場合には、近い将来の新規感染者急増のために、より大きな経済的損失がある可能性もある。
コロナウィルスが変異を続けている現状では、なるべく早く感染者の数を減らして、ワクチン接種に持ち込みたい。
オリンピックとの関連で論じる人もいるが、この経済と生命と言う議論の中では、オリンピックは取るに足らないものだ。夏にオリンピックを行うためにコロナウィルスの対応するのではなく、コロナウィルス対策を行った結果、夏にオリンピックが開かれるのであれば、それはとても良いことだと思う。
今は、国民の多くがオリンピックの開催には懐疑的だ。それは先に書いたように、経済と生命と言う重要な課題を前にすると、オリンピックは二の次だからだ。
この中の自粛生活が始まってもう1年。確かに疲れてきたし、ストレスも溜まるが、全世界で250万人以上が亡くなると言う危機的状況はまだ変わってはいない。ワクチンの接種が始まったことで明るい見通しはあるが、現時点ではまだ何も解決はしていない。
JTBや多くの外食企業が、減資を行い中小企業の形をとって、生き残ろうとしている。このような状況で、私たちにできることをできる範囲内でやっていくしかない。できる経済活動といえば、テイクアウトやオンラインショッピングと言う形しかない。それではすべての業種には行き渡らないが、少なくとも経済活動の1部にはなると思う。今日も探してどこかのテイクアウト頼んでみよう。