いよいよオリンピックの開会式当日。その前日まで開会式を中止すべきかどうかと言う議論がなされていたようだ。関係者が様々な理由で辞任したり、解任されたりする中、メディアにとっては大忙しの、おいしい話題が続いてきた。
一度、自分の口から出た事は取り戻せないので、人は発言に責任を持つべきだ。問題になった人の過去の行動や発言は、過去のこととして許されることではない。しかし、主要な関係者について調査を行わなかった組織委員会にも責任があるだろう。
相互監視社会のようなネット住民による調査も徹底しているから、どんなことでも発見されて問題になる。今や秘密や見逃と言う事はなくなったと言ってよい。エンブレム問題の時にも、そのようなネットでの話題の盛り上がりが問題をさらに大きくした。オリンピックのような注目されているイベントでは、すべての要素や関係者が徹底的な調査の対象になる。今や、全てが晒されると考えた方が良い。これは、これで正しい姿なのかもしれない。
開会式の前にすでに競技は始まっており、ソフトボール代表チームは素晴らしい内容で2勝をあげ、サッカー代表も南アフリカを降した。今日からは、世界から集まった選手たちの姿に注目して、本来のオリンピックのを楽しみたいと思う。
開催決定を歓喜で迎えた8年前から、本当にたくさんのことが起こった。そしてその決定打がコロナウイルスによるパンデミックだ。オリンピックの歴史上はじめての延期ということになり、大会予算も考えると関係者の苦労は測り知れないほど大変だったと思う。自分の経験からしても、収支を合わせなきゃいけないと言うプレッシャーは大きい。そして、そのプレッシャーが、組織内で様々な軋轢を生む。まだ、途中だが、関係者にお疲れ様と言いたい。
そんな中で、ようやくたどり着いた開会式だ。日本が世界が、本来のオリンピック、選手たちが自身の限界に挑む姿を楽しんで見られるような雰囲気に変わってくれればと願わずにいられない。
オリンピックに合わせて世界中から来日したであろう人々との交流は、パンデミックにより既に叶わないことになってしまった。しかし、メディアを通じて世界中の人々に、日本で行われるオリンピックの確実な運営を見てもらいたいと思う。