少し前になるが、5月5日にBob Dylan Centerがオクラホマ州タルサにオープンしたそうだ。昨日になって知った。なぜタルサでミネソタじゃないのかと最初に思った。
ボブ・ディラン・センターは、彼についての様々な資料が集まる、立派な資料館のようだ。2万9000フィートと言うことだが、イメージがわかないから計算してみると約816坪になる。かなりの広さだ。ボブ・ディランの楽器などの物品、手書きの歌詞原稿や未公開の写真・映像、未発表の音源など、10万点が展示されていると言う。
オープニング・イベントとして、パティ・スミスやエルヴィス・コステロがコンサート行った。どちらも、Bob Dylanの影響下にあると考えて良い人だ。特にパティ・スミスは、歌詞を間違えたけど、ノーベル賞の受賞スピーチの代わりのコンサートでBob Dylanの代わりにHard Rainを歌った。
記事を読んでいて、歩いて行ける距離のところにウディ・ガスリー・センターがあると書いてあるのを見て、ウディ・ガスリーとの関連でタルサになったのかと思った。ボブとウディ・ガスリーの関係は深い。そもそも、ミネソタからニューヨークに行ったのもウディ・ガスリーに会いに行ったのだから。デビューアルバムにもSong to Woodyという曲が入っている。でも、そうではないようだ。ボブ・ディラン・センターとウディ・ガスリー・センターがタルサにある理由は、ジョージ・カイザー・ファミリー財団がタルサが本拠地だからのようだ。
ジョージ・カイザー・ファミリー財団が行なっているプロジェクトのアメリカン・ソング・アーカイブス言うから、アメリカの音楽関係の保存を行っているプロジェクトがある。このアメリカン・ソング・アーカイブスの支援のもとに両センター共に運営されている。
ネットで調べてみるとジョージ・カイザーと言う人はタルサ出身で、石油・ガス・銀行業で財をなした人のようで、1942年生まれ、現在80歳でまだ存命の人のようだ。音楽が好きなのか、財団のテーマとして選んだだけなのかは分からない。
この財団が、ウディ・ガスリーとボブ・ディランの関連の物品などを取得している。価格は明らかではないが、価格の問題ではなく、記念館のような形で展示することを条件に取得したのだろう。そういう意味でもしかすると、ただなのかもしれない。
ボブ・ディラン・センターの展示の中の未公開の映像には、マネージャーのアルバート・グロスマンの家で撮影されたボブ・ディランとジョーン・バエズの写っているホームムービーや、事故を起こしたオートバイにガソリンを入れるボブなどのたくさんの映像があるようだ。
ジョージハリソンとBob Dylanの交友は有名だが、ウッドストック時代の行き来の記録や交わした手紙などを展示されていると言うので、これはぜひ見てみたいものだ
コロナ禍が起こる前に、行きたい場所の1番目はマルタだった。カラヴァッジョの「洗礼者聖ヨハネの斬首」を見るためだ。ボブ・ディラン・センターのオープンで、そのリストにタルサも加わったことになった。いつになったら行けるかわからないがとりあえずリストに加えておこうと思う。