今朝の記事で目を引いたのは、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が、11月のカタールで開かれる2022年FIFA WORLD CUPは、ロシア大会のテレビ視聴者35億人を超えて50億人に達すると言う発言だった。
見出しにつられて読んでみたが、中身は何もなく、単に会長の個人的な願望に過ぎないことがわかった。あるいは、カタールで開かれる大会が、人権問題や移民の労働条件に問題のある国で開催されることについて批判があることに対して、目をそらせる目的があったのかもしれない。
カタールは同性愛が違法の国であり、多くの人はLGBTや女性が観戦のために訪問する事は問題があると感じている。それでもチケット販売は好調だと報道されているので、観戦については大きな問題になっていないのかもしれない。
11月の大会に向けて、サッカー日本代表は、カタール大会に向けてこの夏はキリンチャレンジカップの強化試合が組まれている。また、今年は東アジアサッカー連盟のE-1サッカー選手権が開かれる。いつものE-1サッカー選手権には国内組中心の代表チームが組まれるが今年はどうなるのだろうか。
まず、キリンチャレンジカップの最初の試合は、6月2日の札幌でのパラグアイ戦。それから、チケットが大人気となったブラジルとの試合が6月6日に東京で行われる。その後は6月10日にガーナとの試合が神戸だ。最後に大阪で6月14日。試合相手はチリかチュニジア。
そして7月がE-1サッカー選手権で、多分大会直前の9月19日から27日のインターナショナルウインドウで、ヨーロッパで強化試合が何試合か生まれるのではないだろうか。。
そして、いよいよ11月のカタール大会。11月23日にドイツ。11月27日は、これからプレーオフで決定するチーム。12月1日がスペインと決まっている。
最初の話に戻ると、いろんな状況考えても今回カタールの大会がより多くのテレビ視聴者を集めると言う根拠はあまりない。2018年のロシア大会においては、アメリカ代表が1980年代以降初めて代表を逃すと言うことがあり、アメリカの英語放送の視聴者は極端に減った。ちなみにアメリカでの放送は英語放送とスペイン語放送に分かれており。アメリカ代表が代表を逃しても、スペイン語放送は特に大きな影響がなかったと思われる。だが、英語放送は大きな影響を受けた。
この時に、それまで英語放送を行っていたESPNに対してFOXが、2018年と2022年に大会合わせて4億ドルと言う金額で放送権を落札していたから、FOXの損失はかなり多かったはずだ。
それはさておき、今回のインファンティーノ会長の50億人発言はカタール開催への批判に対する目くらましのようなもので何の根拠もない。