アメリカ、カナダ、メキシコが共催する。2026年FIFAワールドカップは104試合行われると正式に決定した。
2026年大会は、参加チーム数が32チームから48チームに拡大する。チーム数の拡大に伴って、試合数と大会期間を抑えるために、一次グループ・リーグを3チームで行うことが当初提案されていた。しかしながら、この案に対しては多くの批判があり、今まで通りの4チームの一次リーグを行うとFIFAが正式に発表した。
当初の案では、3チーム16グループの一次リーグを行い、各グループの1位と2位が決勝トーナメントのノックアウトラウンド32に進む計画だった。しかしながら、その場合は、参加チームは2試合しか行えず、また最終戦で談合が起こりごろ可能性が指摘されていた。
この一次リーグの3チーム制については、談合の可能性もあるが、変更の理由は他にもある。前回のカタール大会のように最終戦が2試合が同時に行われ、それぞれの結果でノックアウトラウンド進出が決まるのは非常にスリリングで面白い。カタール大会では、日本のスペインの勝敗と、勝てば問題なかったが、引き分けの場合には、コスタリカ対ドイツの試合の結果によって変わってくると言うようなスリリングな状況はワールドカップならではの緊張感だった。
今回の決定の支持者には、1グループ3チームの場合には、この最終戦の緊張した状況はなく、盛り上がりを欠くことになると恐れる人がいたのではないだろうか。1グループ4チームのフォーマットが維持されることで、2026年大会以降でも同じ状況となる。
そもそも48チームになり、試合数が増えることを調整するために1グループ3チームが計画された。その場合は80試合の計画だった。それを止めることにより、2026年からは、2022年までの64試合ではなく、104試合まで拡大する。ノックアウトラウンド32に進むのは、各グループの1位・2位と各グループの3位の成績上位の8チームの合計32チームがノックアウトラウンド32に進む。この結果、大会期間は、従来の30日前後から56日まで長くなる。これは、今までのことを考えると相当長い。
新しい日本代表森保ジャパンは、すでに2026年に向けて動き始めている。今後はアジアでの出場枠が拡大するためにアジア最終予選も今までのような緊張感は減少すると思われる。当然、これはテレビでの視聴率や、結果としてAFCが持っているアジア最終予選の放送権料にも跳ね返るだろう。また、2026年以降の本大会も世界ランキング下位のチームが出場することになり、あまり魅力的なではない試合も増える。このために、一般的には魅力的ではないために試合数が増えても、仮に地上波テレビで放送されようとしても、放送される試合数が増えない可能性が高い。2026年カタール大会のようにネット配信に移行している状況に拍車をかけるのだろう。