Leicaが、iPhone用の独自のカメラアプリ「Leica LUX」をリリースした。先週メールでお知らせが届いたので早速ダウンロードしてみた。このアプリは、ライカで撮ったような写真が撮れることが売りだそうだ。
最大の特徴は、ライカの人気レンズの描写を再現したデジタルレンズシミュレーションだ。Summilux-M 28mm f/1.4 ASPHやNoctilux-M 50mm f/1.2 ASPHなど、ライカの名レンズが生み出す美しいボケ味や独特の色味を、iPhoneのカメラで再現できるという。
Fuji Filmのフィルムシュミレーションのような、「Leica Look」と呼ばれるカラープロファイルも搭載している。このカラープロファイルは、すでにLeica FOTOsのアプリにも搭載されいたものだ。ライカのデジタルカメラで使われているカラーグラデーションやフィルムプリセットを写真に適用することで、ライカらしい表現力を手軽に実現できるという。だが、Leica FOTOsのLeica Lookは、SL3とQ3のカメラ対応で、私の持っているMシリーズでは使えなかった。
楽しみにして使ってみたのだが、ボケ味が味わえるAPERTUREモードでは28mm Summiluxのレンズしか選べず、35mm Summilux、50mm Noctiluxや75mm Noctiluxは有料版のLeica LUX Proでないと選択できない。仕方なく28mm Summiluxで写真を何枚か撮った。APERTUREモードでなければ、画角が選べるのだが、それだけなら何もLeica LUXを使うまでもない。
また、Leica Lookも無料版では選択できるカラープロファイルが限定されているので、使う楽しみも限定される。
より多彩なレンズシミュレーションやLeica Lookを使うためには、有料版のLeica LUX Proが必要となる。有料版は月額1,000円または年額10,000円の課金制だから、二の足を踏んでしまう。Leicaの雰囲気を味わうと言っても、所詮はiPhoneのレンズと画像素子を使っての撮影だ。他にもたくさんiPhoneようの写真アプリを持っている。
ただ、Leica LUX Proにするとマニュアルで露出、ピント、ホワイトバランスを手動で調整できるようなので使ってみたい気もする。しかし、この半年ほど個人的な理由でカメラを持って撮影に行く気にもなれず、Leica 11M-Pは防湿庫で眠ったままだ。Noctilux-M 50mm f/1.0でも付けて撮影に出かけようかとも思ったが、今日は大雨だ。
当面、Leica LUXはiPhoneには残すが、出番はなさそうだ。できることがたくさんあるのに無料版ではできなくてストレスが溜まるからだ。
写真は、撮影1枚目の28mm Summilux使用、Leica Look未使用。28mm にも関わらず、ボケがすごい。これを見ると画像処理の馬鹿らしさを感じてしまう。つまり、本当の写真ではないと思ってしまうのだ。つまり、本当の写真ではないと思ってしまうのだ。レンズを通った光が作った画像ではなく、AI の画像処理で絵描きとして出来きた画像だからだ。