FIFAワールドカップ・カタール大会のチケットがよく売れていると言う記事があった。何人かの友人が観に行くと言っていたが、チケットは手に入ったのだろうか。開幕日の11月7日まではまだ7ヶ月ほどもある。その間に、ウクライナの情勢や世界経済はどうなるのか不安なことがいっぱいだ。何も問題なく、大会が開催されることを願う。
記事では、最近では最も売れた2014年のブラジル大会の売れ行きより早いペースで売れていると言う。今年の1月から3月までの間に1,700万の申し込みがあり、実際に80万枚以上のチケットが売れている。
カタール大会で使用するスタジアムは、最大のLusail Stadiumが 8万人収容、最小のスタジアムは4万人の収容で、これがいくつかある。会場となる8つのスタジアムはドーハから50キロ圏内にある。非常にコンパクトな大会だ。ロシアやブラジルでは、キャンプ地から飛行機で移動していたことを考えると選手も楽だろう。だが、直径が100キロの園内に、大きなスタジアムが8つもあって、大会後の利用や維持費はどうなるのかと人ごとながら心配になる。
その記事にあった「最近のFIFAワールドカップでは最大の観客だった2014年のブラジル大会」と言う記述が気になったので、過去の記録を調べてみると以下のようになる。
2018 Russia 3,031,768 47,371
2014 Brazil 3,441,450 53,772
2010 South Africa 3,167,984 49,499
2006 Germany 3,367,000 52,609
2002 Japan / South Korea 2,724,604 42,571
1998 France 2,859,234 44,676
1994 USA 3,568,567 68,626
1990 Italy 2,527,348 48,411
1986 Mexico 2,407,431 46,297
1982 Spain 1,856,277 35,698
1978 Argentina 1,610,215 42,374
1974 Germany 1,774,022 46,685
1970 Mexico 1,673,975 52,312
確かに「最近」の定義が今世紀と言うことであれば、その記述は正しい。ただし1994年のアメリカ大会を含めると、アメリカ大会の方が観客数が多かった。その数は356万人。やはり、全米の巨大なスタジアムで使った大会はすごかった。次の、アメリカ、カナダ、メキシコの三ヶ国共催で、どの程度動員するのだろう。
アメリカ大会は、個人的にスポンサー関連の運営に参加していたので思い出が多い。担当したのはボストンのフォックスボロスタジアムで、NFLのペイトリオッツの本拠地だ。ボストンから南に30分ほど行ったあたりにあった。市内のホテルから、毎日車で通った。フォックスボロスタジアムは、収容人数が当時6万人。観客席がややなだらかだったので、サッカーやアメリカンフットボールを見るにはあまり適してないと感じた。そのスタジアムは、すでにW杯の時には老朽化していたので、2002年に取り壊されて、道路の反対側に建設されたジレットスタジアムでペイトリオッツは、今はプレイをしている。
そのアメリカ大会の時に、マラドーナが、最後のワールドカップでのゴールを決めた時に、観客席に駆け寄ってきた顔は忘れられない。明らかに、後に噂されているようにハイになっていたとしか思えない。
その時は、売れ残りのVIP席のチケットで試合を観ていた。すぐそばでは、お父さんのほうのジョージW.H.ブッシュ当時大統領が観戦をしていて、ウェーブのときには一緒に立ち上がっていた。
昔話はこれぐらいにして、今度のカタール大会だがチケットは売れていても宿泊が問題になると言う。85万人と見込まれる海外観戦客が宿泊を必要としているが、カタール政府当局は9万の部屋しかないと言っている。これでは海外観戦客は野宿をしろと言うのだろうか。友人にもチケットの前に宿の確保が先だと言ったほうがよさそうだ。スケジュール的にも観に行く予定は無いので、宿の心配は無いから、安心して森保ジャパンの仕上がりを待っていることにしよう。