晴れたので景山公園(ジン・シャン・ゴン・ユエン)に散歩に出かけた。この公園から故宮にかけては散歩に良いエリアだ。午前遅くにタクシーで公園に着くと、すでに公園の中も外もかなりの人で溢れかえっていた。団体の観光客も多い。入場料は2元。
黄色と赤のチューリップが満開で、周りでたくさんの人が写真を撮っている。
早速、景山の43mの山頂を目指す。これが結構な運動なのだ。山頂には万春亭という建物がある。
万春亭からまず、北側の写真。晴れてはいるが今回も靄で視界は良くない。鼓楼は見える。その先は煙っている。
西北西、北海公園の白塔と北海が見える。
同じ方向をアップで。北海公園にはまだ行ったことがないので次回の散歩はあそこにしようと思う。白塔はなかなか美しい。
南西方向、中南海の官庁街の方向だ。
南側、故宮が見える。写真では分かり難いが丸いドームで光っているのが国立オペラ劇場で天安門広場の少し西側にある。
東側、右の方に国貿の第三ビルがシルエットになっている。
万春亭の仏像。仏像の写真は撮ってはいけないと思うので先日の大覚寺でも撮らなかったが、万春亭は寺院でないし、撮影禁止のサインを探したが見つからないので問題なしと判断した。他の人も盛大に撮影している。
この仏像は、1999年から置かれているそうだ。真南に向かっているので、皇帝が故宮で座る時と同じ方向を向いていることになる。
みんな写真を撮るのに忙しい。
公園の中ではいくつものアクティビティが行われている。ダンスをする人、先日のロウリー・ボールをする人、合唱する人、団体でいろいろなことをしている。
この人たちは合唱。
こちらも合唱だがすごい人数で歌っている。みんな楽しそうだ。いつも思うが中国の人は楽しそうだ。経済力がとか共産党がとか、そんなことではなく楽しそうなのだ。一人当たりGDPが日本に比べて低いとか、年収がどうしたとか、空気が悪いとか、衛生状態が悪いとか、トイレが汚いとか、私から見たら全然楽しそうでないはずなのに楽しそうなのだ。
みんな人生を楽しんでいるように見える。独裁であろうと、経済が開放されようしまいと自分が生きているのが一番だと言っているように見える。これを見ていると日本人は楽しいのかと考えてしまう。トップクラスの経済力を持ち、高い年収を誇りながら、本当に私たちは楽しいのだろうか。
公園に来ている人は年配の人が確かに中心ではあるがそれだけではない。きっと疲れて家で寝ているお父さんや、接待でゴルフに行っているお父さん、子供を遊園地に連れて行っているお父さんも北京にもいると思うので、みんながみんな公園に来て歌を歌っている訳ではないと思うのだが、楽しそうな中国の人たちをみていると、つい日本人が可愛そうになってくる。
最近まで仕事でへとへとで週末を寝て暮らしていた自分を思い出す。楽しんでいたのだろうか。勿論、仕事が楽しいから一生懸命働くのだが、それで十分なのだろうか。大声で歌い、踊り、笑う、大勢の人を見ながら考えた。
明朝最後の皇帝が首をつった木ということだが、本物はすでに切り倒されて、今あるのは植え替えられたものだそうだ。
いろいろな花が咲き乱れているが、名前を知らないこの花が甘い香りが公園のいたるところで感じられる。