外国人労働者の数

by Shogo

厚生労働省が発表した外国人労働者の数についての記事を読んだ。厚労省によれば、日本で働く外国人労働者の数は、2019年に166万に達して過去最高だそうだ。この数は2008年の46万人から3.4倍にもなった。

外国人労働者を国籍別で見ると、中国が最も多くて、42万人程度、全体の25.2%を占める。次いで、ベトナムの42万人、シェアが24.2%。フィリピンが18万人で10.8%。だ。

今後の少子高齢化を考えると、働き手が不足してくる事は目に見えている。このために安倍内閣の時代に移民法と難民認定法を改正して、海外からの労働者の受け入れを容易にした。特に想定しているのは、看護師やレストランの従業員のようだ。

確かに、労働力が必要なのだが、それを受け入れる側の日本人にも法律ではなく、気持ちの問題で準備する必要がある。日本で「外人」と言うと、欧米系の白人をイメージするが、アジア人をイメージしない。しかし、厚労省のデータのように日本に働きに来てくれている外国人労働者はアジアからが中心だ。このような人を真に受けれるかどうか、今後の日本人にとって重要だろう。つまり使い捨てのように来てを去っていく季節労働者のような外国人労働者なのか、あるいは移住して日本人になっていく外国人労働者なのか。

現時点の移民法は単純な在留資格の改正にとどまっている。少子化が問題でだとすれば、出生率の問題だけではなく、子供を産み育てる親の数を増やすことも対策にはなる。しかし、これについては、国の姿を変える可能性もあるために、もう少し議論が必要だろう。ユバル・ノア・ハラリも書いているが単純に海外から移民を受け入れても、何世代にもわたって同化できないと言う問題が世界各国で起こっている。

それから、もし今後大幅な円安に進むとすれば、外国人から見ると、日本の魅力は旅行に行くことであって、そこでお金を稼いで働くことではなくなる。そのようなことも含めて国の姿を日本人が考える必要がある。

個人的には世界の経済大国リストから外れても、今のようにある程度安全に、適度な豊かさを持って暮らしていけるのであれば、それがいいと思う。かつてスペインとポルトガルは世界を支配した。しかし、今はその経済的な指標では上位にいるわけではない。だが、だからといって彼らは不幸ではなく、幸せに暮らしている。日本の未来の姿も、それで良い。とは言え、高齢者を多く住む国に医療・介護や、日常生活の支えるような仕事のために、海外からの労働者は今よりもっと必要になる。それをどう解決するのか、在留資格の緩和で良いのか日本人として受け入れるのか議論が必要だ。

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