Netflixのゲームビジネス強化

by Shogo

Netflixが、ゲームアプリ内課金、ゲームプレミアム価格帯の設定、広告プラン契約者がアクセスできるゲームへの広告掲載などのゲームの領域における収益の嵩上げを狙っているようだ。

Netflixはパンデミック期間中の契約者の急増の反動で、2022年は契約者が初めて減少に転じた。このため創業以来、否定してきた広告を解禁し、広告プランを設定した。この段階でサブスクと広告のハイブリッドモデルに舵を切ったと言える。

今回は、ゲームでも広告解禁を含めゲーム領域の収益の拡大を図ろうとしているようだ。

既にNetflixはゲームでは主要なプレイヤーとなっている。契約者は多くのゲームをダウンロードできるし、Netflix自身もモバイルゲームを開発して、Grand Theft Auto、Love Is Blind、Monument Valley 、Oxenfreeなどは人気のゲーム・タイトルとなっている。

Netflixのような映像配信事業者が取るビジネスモデルとしては既に数多くのモデルが試されている。

まず初めに考えられるのは、広告モデルを導入して、低価格プランで新たな顧客を開発すると同時に広告収入を得ることだ。これはNetflixは既に行っている。

2番目は、コンテンツの多様化で、映画やドラマに加えて、様々な種類のコンテンツを提供することでより広い顧客層を惹きつける。Netflixは既に、ドキュメンタリーや教育など様々なジャンルのコンテンツを提供し、その中にはゲームも含まれている。しかし、一般的には人気コンテンツであるスポーツのライブ中継については、メジャーなプロスポーツの高額な放送権料を理由に、現時点ではNetflixは二の足を踏んでいる。ただし、著名人によるゴルフトーナメントなどのライブ中継のトライアルは行った。

3番目は、4Kや HDRなどの高精細のコンテンツを視聴できるプランの設定だ。既にNetflixはプレミアム・プランとしてこれを設定している。

4番目はトランザクション課金モデルで、映画や音楽などを1本単位で視聴、あるいは販売するモデルだ。例えばAmazon PrimeVideoでは既に1本単位のレンタルや販売が行われている。Netflixはこれをまだ行っていない。

5番目はグッズ販売で、オリジナルコンテンツのキャラクターグッズなどの販売をすることだ。これについては、NetflixShopで既に取り組みを行っている。

6番目はライブストリーミングやイベントを実施することだ。ライブイベントやコンサートなどをストリーミングして、これを追加料金で契約者に提供する方法だ。既にスポーツのライブ中継のテストイベントとしてクリス・ロックのステージをライブ中継した実績がある。これを数多く行って有料化するかどうかと言う判断だ。

7番目は、新市場への進出。Netflixは既に190カ国以上で事業を展開しており、既に新たな市場はNetflixには無いのかもしれない。

このように考えると、Netflixは既に収益の多様化と高額化のために様々な手を打ってきていることがよくわかる。今回のゲーム領域でのアプリ内課金や高額価格帯の設定、ゲーム内広告は残された数少ない手の1つと言うことになるのだろう。

Netflixは既に映画やテレビと言うエンターテイメントの領域では、製作者・配信者として確固たる実績を持っている。そして、ゲームの領域でも確実に版図を広げつつある。例えばゲーム開発会社ライアットゲームズと組んだ「アーケイン」は、人気のアニメシリーズで第二シーズンが今年公開される。今後ゲームとコンテンツの融合により新たな収益源を生み出すことを考えているのであろう。特にモバイルゲームは今後の成長分野と考えられており、2024年のモバイルゲームの市場は1114億ドルと推定されている。

Netflixは、高額の放送権料を支払わなければいけないプロスポーツ中継ではなく、ゲームのほうに大きく舵を切ったと言うことなのかもしれない。

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