すでに10 年ほど、活動量トラッカーを使っている。スマートウォッチではなく、シンプルなトラッカーが好みだ。使っているのは、Fitbitだ。2年弱で壊れるので、買い替えの度にApple Watchも考えるが、時計型は好きではなく、シンプルなトラッカーに落ち着く。だが、最近、Fitbitの心拍数計測に疑問を感じることがあり、またApple Watchも検討を始めた。それは、Apple Watchの健康管理機能が急速に進んでいるからだ。
Apple Watchは、単なるスマートウォッチを超えて、個人の健康管理を包括的にサポートするデバイスへと進化を続けているようだ。Apple Watchは、すでに多くの健康関連機能を搭載している。主な機能には以下のようなものだ。
- 心拍数モニタリング
- 血中酸素濃度測定
- 心電図(ECG)記録
- 睡眠トラッキング
- 運動トラッキング
- ノイズレベル測定
- 転倒検知
最新モデルの特徴
2024年9月に発表されたApple Watch Series 10とUltra 2は、これまでの健康管理機能をさらに強化した。watchOS 11では、睡眠時無呼吸の兆候を検出する新機能や、主要な健康指標をまとめて確認できる「バイタルアプリ」が追加された。
Series 10ではディスプレイの常時表示がより鮮明になり、Ultra 2は耐久性が向上しているそうだ。Ultra 2の防水性能は水深40mまで対応し、動作可能な温度範囲も-20度から55度に拡大した。これにより、より過酷な環境下でも健康データの収集が可能になっている。
血糖値モニタリングへの取り組み
Appleは、非侵襲的な血糖値モニタリング技術の開発に15年以上取り組んできた。現在のプロトタイプは、レーザーを使用して皮膚に光を照射することで血糖値を測定する、iPhoneサイズのウェアラブルデバイスだと伝えられている。将来的には、この技術がApple Watchに搭載される可能性があるのだそうだ。ただし、最初に提供されるバージョンは、ユーザーが糖尿病予備軍である可能性があるかどうかを通知する程度の機能になる可能性が高いようだ。具体的な血糖値レベル検知まで、まだまだ時間がかかりそうだ。
現時点では、Apple Watchに直接血糖値を測定する機能は搭載されていないが、サードパーティの連続血糖モニタリング(CGM)デバイスとの連携が進んでいる。例えば、Dexcom G7 CGMデバイスがApple Watchと直接Bluetooth接続できるようになり、ユーザーはApple Watch上でリアルタイムの血糖値データを確認できるようになった。
他の健康機能との統合
将来的には、以下のような統合が予想されているそうだ。
- 食事記録との連携:摂取した食事と血糖値の変動を関連付け、個人に最適な食事アドバイスを提供。
- 運動データとの相関分析:運動が血糖値に与える影響を可視化し、効果的な運動プランを提案。
- ストレスレベルとの関連付け:ストレスと血糖値の関係を分析し、メンタルヘルスケアにも活用。
- 睡眠質との相関:睡眠パターンと血糖値の関係を分析し、より良い睡眠習慣を提案。
- 心拍数や血中酸素濃度など、他のバイタルデータとの総合的な分析。
特許を巡る訴訟
Apple Watchの健康機能の発展には、特許を巡る訴訟という課題も存在している。特に、医療技術会社Masimoとの間で長年にわたる法廷闘争が続いている。Masimoは、Appleが自社の光ベースの血中酸素濃度モニタリング特許を侵害しているとして2021年にAppleを提訴した。2023年には、裁判所がMasimoの主張を認め、Appleは最新のスマートウォッチモデルの販売を一時停止せざるを得なくなったこともあった。Appleは控訴し、最終的には米国で提供されるApple Watchから当該技術を削除することで、Apple Watchの販売を再開している。この訴訟は、Apple Watchの健康機能の開発と提供に影響を与える可能性があり、今後の動向が注目されてる。
将来の展望
Apple Watchは、単なる健康管理デバイスから、ライフスタイル全体をモニターするプラットフォームへと進化しつつあるようだ。特に非侵襲的血糖モニタリングが実現すれば、日常生活における健康管理がより簡単になり、多くの人々が糖尿病リスクを早期に認識し、予防に努めることができるようになる。また、これらの技術の進化は、Apple WatchやiPhoneを通じて、他の健康管理アプリやデバイスと連携することで、より包括的なヘルスケアプラットフォームの実現につながる可能性がある。
Apple Watchは、進化を遂げ、単なるスマートウォッチの枠を超えた健康管理デバイスへと変貌を遂げつつあるようだ。血糖値管理などが可能になれば多くに人に恩恵をもたらす。健康管理とテクノロジーの融合は、これからますます加速していくことは確実だ。Apple Watchはその最前線に立つ存在だろう。FitbitもGoogleに買収されて、Googleの部門になっているが、あまり進化が見えない。だから、そろそろ、今のFotbit Charge5も寿命が近づいているので、時計型になったとしてもApple Watchも選択肢かなと考え始めている。