ニュージーランドの歴史

by Shogo

ラグビーの仕事をしていた時に、ニュージーランドの人とたくさん知り合った。マオリ族の話もよく聞いた。オール・ブラックスにはマオリ族の血筋を持つ人も多くいる。マオリ族の血筋を持つ人だけで構成するマオリ・オール・ブラックスと言うチームもあり、ラグビーワールドカップ2015イングランド大会前の2014年に来日して、日本代表と2試合行っている。

2011年のラグビーワールドカップ・ニュージーランド大会ではマオリ族の歴史や文化が演出や装飾に反映されていた。そのために、当時、多少はマオリ族のことを調べたりもした。

その時に、マオリ族は、1000年ほど前に当時は無人のニュージーランドに南太平洋の島々から渡ってきた人たちだと聞いていた。

ネットを眺めていたら、マオリ族の歴史という文字が目に入ったので読んでみた。南極の氷を研究についての記事だ。

南極の氷を、縦に1メートルほどくり抜いたものから、その氷に含まれている物質を研究することにより、南極の歴史を知ろうと言う試みのようだ。南極の氷を何箇所から採取したところ、ある一箇所から採取した氷から煤が発見された。年代としては13世紀と結論づけられた。

南極の他の地域では、煤は発見されていないため、発見された北南極のジェームス・ロス・アイランドからの大気の循環を研究したところ、そこに煤が降る可能性があるのはニュージーランド、タスマニア、南パタゴニアだけだと分かった。さらに、この3地域に堆積している煤の記録を分析して、南極の氷の中の煤と同じように、ニュージーランドで13世紀に煤の堆積物が増加していることを発見した。

この記事を読んで驚いたのは、ニュージーランドから煤が発見されたジェームス・ロス・アイランドまで何千キロも離れていることだ。

火を使う影響は、これほど遠くにまで及ぶと言うことを知って、我々が使うガソリンや火力発電所などがどれほどの影響を地球に与えているかと言うことを思い知らされる。

この研究によって、ニュージーランドで急速に火を使うとようになったのは13世紀と言うことになる。今から700年前だ。もともと言われていたマオリ族はニュージーランドに1000年ほど前に住みついたと言う歴史は書き換えられるのかもしれない。

ニュージーランドに渡ってきたマオリ族は、もちろん日常生活にも火を使ったのだろうが、深い森に追われているニュージーランド開拓するために、森を燃やし、居住地は道路を作っていったと思われる。その火の煤が遠くまで届き、その一部が南極で発見されたと言うことだ。

この研究によりニュージーランドの歴史が書き換えられるかもしれない。昔に調べたように、1000年前にマオリ族がニュージーランドに到達して居住し、18世紀ごろからヨーロッパ人が航海の補給地として利用するようになったと言われていた。そして、その頃が、ニュージーランドのラグビーの始まりと理解していた。

ラグビーは別にして、ニュージーランドの歴史の始まりを13世紀まで遅らせることになるのか。もちろん、今回の研究では証明されないのは、マオリ族は以前から居住していたが、日常生活で使う程度の火であれば南極まで煤が飛ぶこともなかったかもしれない。それで、13世紀になって、マ大規模に森林の開拓を始めたために、その時の煤が南極に届いたと言う可能性もある。

個人的にはニュージーランドは行ってみたいところなので興味はあるが、その歴史がいつ始まったかと言うのは自分には直接関係ない。地球の大気は循環しており1つの場所で起こった事は、多くの場所に影響与えると言う事を理解はしていた。しかし、この記事から説得力のある証拠で実感させられた。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!