偽情報を防ぐ

by Shogo

事件が起こるとSNS上にはたくさんの投稿が行われる。その中にはフェイクニュースや偽情報が含まれているので注意が必要だ。昔習ったことを思い出すと、噂の量は、事態の重大さと不確かさによって増加すると言う法則がある。誰にとっても重大な出来事で、関連する情報が限定されている時に噂が増えると言うことだ。また、SNS時代には、これに話をかけて偽情報が出回る。理由は、単なる愉快犯だったり、ページビューを稼ぐことが目的の経済的な動機を持つ者だったりする。

偽情報の方法として、一番よく使われるのが過去の写真や映像を使うものだ。これには特に技術的な要素は無いため誰でも簡単に行える。例えば地震の際には、過去の地震の写真や映像を探してきて、新しい被害の状況として見せるものだ。

次の方法として、キャプションだけでも内容変えることができる。単に人が多い場所の写真に、避難する人々とキャプションをつけるだけで意味が変わる。少し、技術的な方法になると、Adobe Photoshopなどを使って写真や映像を加工してしまう。これによって、ありもしない状況が作り出される。

このような偽情報を調べる方法はいくつかある。まず、1番目は、メタデータを調べること。その写真をダウンロードして、Adobe PhotoshopやBridgeを使って、その写真のメタデータを調べることにより、作成された日付などのデータがわかる。これにより過去の写真が使われたかどうかはわかる。このようなAdobeのソフトがなくても、オンラインで写真をドラッグアンドドロップするだけで、あるいは写真のURLを入力するだけで、メタデータが分かるサイトもいくつかある。Online metadata viewerで検索をしてみることをお勧めする。ただしこの場合も、メタデータが加工してしたり、消去されている場合にはわからない。

映像の場合には、EUが研究支援しているInVIDというブラウザの機能拡張がある。画像、動画の信ぴょう性を確認することができる。現時点ではGoogle Chromeの機能拡張になっている。他のブラウザは確認していないが、Braveでは使えるようだ。

2番目の方法は、大きなイベントの際には、報道機関などがSNS上の情報を精査してリストを公開しているので、そちらを見てみることだ。AFPなどが、リストを公開している。例えば、ロシアのウクライナ 侵略の際に、ウクライナでの爆発として投稿された映像が、2020年のベイルートの爆発の映像だったと言うケースがを調査の結果を発表したりしている。

3番目の方法はGoogleの画像検索を使う方法だ。その映像が過去にも使われている場合には、すぐに発見できる。これが見つかると言う事は、偽情報と言うことになる。

4番目の方法は少し難しいが、写真や映像の中身を精査することだ。例えば、その写真や映像が撮られた時間や場所によって、太陽の向きや影の長さなどによって、提示されている情報と写真・映像の不一致を見つける可能性がある。また被写体として著名人が写っている場合には、その時間その場所に、その著名人が行けたかどうかのスケジュールを確認すると言う方法もある。

5番目の方法は、その写真や画像について、よく考えてみることだ。誰が何のために作ったものか考えてみると答えがわかることがある。大事なことは鵜呑みにしないことだ。状況よく考えてみて、上記の方法も使って、考えてみる。それらの答えが明らかでない場合には、シェアしたり、リツイートしたりして拡散させないことが、とりあえずできることだ。

危機的な状況の中では偽情報による混乱が最も避けなければいけないことだからだ。災害や戦争といったような状況の中では、様々な情報がソーシャルメディアの中に溢れている。その発信者は、先に述べたように単なる愉快犯もあるし、経済的な動機を持つものもいる。できる事は信頼できる発信者以外の情報を信じないことだ。

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