TikTok売れ

by Shogo

「日経トレンディ」が、2021年のヒット商品の1位に選んだのは、「TikTok売れ」でした。TikTokが起点となって消費が動いた例が多数ありました。代表的な例として、大塚製薬のファイブミニやトローリの地球グミがあります。自然発生的にTikTokで話題になり商品が売れました。このように、TikTokは流行を起こすメディアとなっています。

TikTokとは

TikTokは、2018年にアメリカで、日本では2019年にサービス開始という新しい動画アプリです。動画を簡単に編集して、音楽、効果音、ステッカーをつけて投稿できることから人気を集めました。今は3分までの動画が投稿できますが、当初は60秒までした。このために、すき間時間に楽しめることも人気でした。

2021年には世界で最もたくさんダウンロードされたアプリとなり、世界のユーザー数は、10億人を超えています。日本でも普及が進み、調査会社のアップ・アニによれば、月間アクティブ・ユーザーは2021年10月時点で1700万人まで増加しています。若い世代を超えてユーザーが広がり、30代から40代でも人気です。

TikTokの特徴

「TikTok売れ」の要因は、いくつか考えられます。まず、TikTokの急速な普及です。初期のTikTok と言えば、若者が踊るためのアプリでしたが、今や音楽、食べ物、商品、ニュースまで多くの事象をカバーする、コミュニケーション・ツールに変化しています。

さらに、流行を発生させる秘密は、親会社の中国バイトダンス社が開発したアルゴリズムと言われています。TikTok には、2つの情報の流れがあります。1つは自らの「フォロー中」と、アルゴリズムによる「おすすめ」の動画が表示されるタイムラインです。アプリを開けると閲覧履歴からAIが選んだ動画が表示されます。次々に「おすすめ」動画を見ているユーザーが多いようです。この「おすすめ」が流行を発生させます。

また、理由は不明ですが、TikTokのユーザーは、商品の紹介を積極的に行います。「TikTokにこれを買わされた」という商品紹介専用のハッシュタグもあり、人気のコンテンツになっています。これが、結果的にヒット商品を生み出します。

TikTokの活用方法

TikTokで企業アカウントを作成すれば、簡単にプロモーション動画投稿や広告配信ができます。まだ、新しいSNSのため、企業アカウントは少ない状況です。2022年には、さらに普及すると予想されていますので、早めに取り組むことをお勧めします。

広告もプロモーション動画も、TikTokの編集機能を使って簡単に制作できますし、画像、動画、テキスト素材を組み合わせて、AIが自動で広告動画を作成してくれる機能もあります。広告配信は、他のSNS広告同様にターゲット、予算など設定をしてオンラインで購入できます。

広告の前に、まずプロモーション動画の投稿から始める方法もあります。これまでに業務を淡々と紹介する動画が突然人気になることがありました。プール清掃事業者が、プール掃除の様子や薬品の投入を紹介する動画が一億回以上も再生されたのです。同じように業務内容を演出なく紹介する動画を考えてみたらどうでしょう。 投稿の際に、人気のハッシュタグから連想して動画を制作すれば、「おすすめ」で取り上げられる可能性が高まります。しかし、気をつけなければいけないのは、ステマにならないことです。TikTok自体がステマを行なって批判の声が上がっていますが、このような事態を避けるために、投稿者として社名を表示するなどの配慮が必要です。

【広島経済レポート寄稿文】

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