日経に鶏肉が売れていると言う記事が出ていた。牛・豚・鶏では、長らく豚肉の消費量がトップで、鶏肉、牛肉と続いていた。それが10年前の2012年に鶏肉が豚肉を逆転したと言う。
牛肉は、2001年のBSEの問題で消費が低迷し、その後回復はしていない。世界的な傾向として赤身肉を避けられる傾向がある。それでも豚肉が多く食べられているので、健康志向で赤身を避けると言うだけではなく、やはり価格の影響も大きいのだろう。
記事で面白いと思ったのは、やはり鶏ムネ肉の人気だ。最近は誰も彼もがムネ肉が良いと言って食べるようになった。、また、テレビで、ムネ肉に含まれるイミダペプチドが疲労回復物質として紹介されたことも大きい。
以前はスーパーなどで、頼まれてもも肉とか買っていた記憶はあるが、鶏肉を主体的に買うこともなかった。だから鶏肉の部位については考えたこともなかった。
確かニューヨークにいた時に、PopEyeと言うフライドチキンの店では、肉の種類をダークミートかホワイトミートのどちらを選ぶか聞かれたことがあった。あれは、多分モモ肉かムネ肉のことを聞いていたのだろう。
鶏のムネ肉が話題になって、身近に感じるようになったのは、周辺にコンビニのサラダチキンを食べる人が出てきた頃だろうか。調べてみると2013年にセブンイレブンがサラダチキンを出している。9年前のことだ。みんなが食べているのでその頃にいちど食べてみたが、個人的にはあまり好みではなく、その後食べたことがない。
でも、このところ、わが家では、調理に使う肉は、モモ肉に加えて、ムネ肉になることもある。以前はなかったことだ。あっさりしていてパサパサした感じはあるが、慣れると問題はない。ムネ肉の方が健康に良いような気がしてお肉をリクエストするほどだ。
鶏の肉は、多分人間も同じだと思うが、短時間で素早く動く白色筋繊維と長時間動く赤色筋繊維の2種類で構成されているそうだ。赤色筋繊維が多いのがモモ肉で、白色筋繊維が多いのがムネ肉。しかし、これは程度の問題で、どの筋肉にも、赤色筋繊維と白色筋繊維が含まれているそうだ。
白色筋繊維は糖質を素早くエネルギーに変換し、赤色筋繊維は脂肪を燃料としている。
赤色筋繊維が赤いのは脂肪をエネルギーに変えるミオグロビンと言うタンパク質を含んでいるので、同時に含まれている脂肪も含めて、しっとりとしていて味わいが深いそうだ。これが鶏のモモ肉がおいしいと感じる理由のようだ。牛肉も霜降りが甘くておいしいように、脂肪分が多いもも肉のほうがおいしいと言うのは理解できる。しかし、脂肪分の少ない赤身のステーキが淡白でおいしく感じるように、鶏の胸肉も淡白でおいしいと感じることもある。
記事によれば、鶏は生後50日ほどで食べられるようなので、効率も良く、飼料も少なくて済そうだから環境にも優しそうだ。
夏のボランティア活動の疲れが取れず、まだぐったりしている。鶏のムネ肉でも食べて疲労を回復した方が良さそうだ。