ロンドンに行くには素直に成田発の直行便に乗れば良いのだが、便利な羽田発は、夜中の出発で日中が有効に使え、しかも到着すると朝なので到着後も仕事に便利だ。唯一の羽田発のロンドン便は、BAだが、夕方に出発なのでメリットのひとつがない。日系の場合にはどこかに経由することになる。ANAはフランクフルト経由でJALならパリ経由。2度ほどフランクフルト経由で行ったのだが、朝の4時頃にフランクフルトに着いて、ちょっとシャワーを浴びてロンドン便に乗り換えて朝の8時にロンドンに到着。ホテルに寄って会社に行くとちょうどよい時間だ。
ロンドンに朝早く下りるので低い太陽が地上を照らしていて美しく見える。テムズ河の湾曲が興味深い。その少し前、ドーバー海峡からイギリスの陸地が見える頃にたくさんの風力発電のタワーが見える。私の視力では風力発電の羽根は見えないのだが、規則正しく並んだタワーは良く見える。ドーバー海峡は大陸棚だからきっと浅くて船の航行に支障をない場所を選んで建てていると思われるが、すごい数だ。
調べてみると簡単に見つかった。Thanet Offshore Wind Farmというらしい。2010年9月の完成で100の発電タービンが回っていて、300メガワットの発電ができ、20万世帯へ1年間の電力供給が可能なようだ。費用は9億ドルということだ。900億円か。
福島第一原発の1号から6号まで全部合わせて5,059億円かかったということなので、それよりはずっと小額だ。発電量も福島第一が4.696メガワットなのに比べると圧倒的に大きい。どこか資料の見方が悪いのだろうか。
ちょっと考えるとThanet Offshore Wind Farmの発電量は年間で福島第一は1時間だとすると、年間の8760時間で割らなくてはいけない。とするとThanet Offshore Wind Farmの出力は3.42キロワットで福島の0.7%程度ということになる。そううまくは行かないものだ。風力発電をもっと作らないと原発には追い付かないということになる。運営しているVattenfallのサイトから写真も借りてきた。これを海上から見るときっと壮観だろう。
なんか日本でもできそうな感じだが、浅瀬で漁場として邪魔にならない場所というのは難しいのだろうか。ともかく数が必要だから、良い場所はないのだろうか。