iPhoneでアプリを閉じてはいけない

by Shogo

正しいと信じて、間違ったことを信じていることがたまにある。今朝読んだ記事で知ったのは、iPhoneでアプリを閉じても、パフォーマンスを向上させ、バッテリー寿命を節約できないということだ。アプリを閉じないでバックグラウンドで実行されていると、RAMメモリーを食って、パフォーマンスを落とし、バッテリーも消費していると信じてきたが誤解だったようだ。アプリを閉じると、バッテリーを節約したり、動作を速くしたりできるというのは、完全な誤解で、アプリを閉じる必要はないという。

iPhoneのメモリー管理では、開いているアプリが数百個あっても、実際にはRAMメモリに乗っているのは3、4個だけで残りはストレージに保存されており、必要なときにすぐに復元できるように「一時停止」して、リストに載っているだけなのだそうだ。

逆にアプリを閉じない方がいい理由の方がたくさんあった。まず、一時停止しているだけなので、バッテリー節約にならない。逆に、アプリを閉じると、起動し直すのにより多くのバッテリーを消費してしまうこともあるのだそうだ。さらに、アプリを閉じると動作が遅くなるそうだ。アプリは一時停止状態から復元する方が、最初から起動させるよりも速いため、アプリを閉じるとかえって遅くなってしまうという。つまりアプリを自分で閉じたり開いたりしないで、 iOSはRAMメモリを効率的に管理しているので任せたほうがよいそうだ。

アプリを閉じるべき時は、フリーズしているなどで、アプリが正しく動作していない場合だそうだ。これは言われなくてもやる。それから、「設定 > バッテリー」を開いて、アプリのバッテリーの消費状況を確認して、不要なアプリがバッテリーを消費していることがわかった場合には、アプリを閉じてバックグランド更新をオフにすると良いようだ。

これ以外にもiPhoneのバッテリーを節約し寿命を延ばすためには、いくつかの効果的な方法が記事では紹介されていた。記事から抜書きするといかのようなことだ。

画面の明るさを調整する

画面の明るさはバッテリー消費の大きな要因だ。設定から「ディスプレイと明るさ」を選び、「自動調整」を有効にするか、手動で明るさを下げることが効果的。

バックグラウンドアプリ更新をオフにする

「設定 > 一般 > バックグラウンドアプリ更新」から、不要なアプリのバックグラウンド更新をオフにする。これにより、アプリがバックグラウンドでデータを利用するのを防ぎ、バッテリーの消耗を抑えることができる。

位置情報の使用を制限する

「設定 > プライバシー > 位置情報」で、必要ないアプリの位置情報の使用を制限またはオフにする。位置情報の使用はバッテリーを大幅に消費する。

メールの更新を最適化する

「設定→メール→アカウント→データの取得」で、プッシュをオフにし、フェッチに設定する。そして、フェッチの時間を長く設定して取得頻度を下げる。これにより、メールサーバーへの接続回数が減り、バッテリー消費を抑えることができる。

不要な通知をオフにする

「設定 > 通知」で、不要なアプリの通知をオフにすることで、画面が頻繁に点灯することを防ぐ。これは、新しくアプリをダウンロードするとデフォルトで、通知がオンになっているようで注意が必要だ。

省エネモードを利用する

バッテリーが20%以下になったときに省エネモードをオンにするか、設定から手動でオンにすることができる。省エネモードではメールの取得、アプリの更新、ビジュアルエフェクトなどが制限され、バッテリーの消費が抑えられる。

Wi-FiやBluetoothなどの機能をオフにする

使っていない時は、Wi-FiやBluetoothをオフにするとバッテリーを節約できる。これは、Bluetooth接続を常に使っているし、Wi-Fiをいちいちオン・オフするのは面倒だからやらないかもしれない。

なぜ、バックグラウンドでアプリが動作していると誤解していたのかよくわからない。PCでも、マルチタスクで動かしていると効率が落ちるので、Photoshopのようなアプリは終了させることが多い。(これも誤解だろうか)その連想だと思われる。

同じような、以前信じていて、今は間違っていることを知っていることで、バッテリーの充電方法がある。それは、バッテリーを最初に完全に充電し、完全に放電しなければいけないと言われていたことだ。確かに、初期のニッケル電池では「メモリ効果」と呼ばれる問題があった。しかし、今のリチウムイオンバッテリーではこの効果は存在しない。むしろ、リチウムイオンバッテリーは、部分的な充電サイクルでも効率的に機能し、完全に放電させることはバッテリー寿命を短くする可能性があることを今では知っている。

それから、PCのファイルをデフラグする必要があるということだ。これも、 今のハードディスクドライブでは、デフラグはほとんど必要ないし、SSDでは、デフラグは全く必要ない。デフラグをしょっちゅうやっていたことを思い出す。

このように、技術の進歩で正しかったことが、後に間違ったことになるということもある。それから、最初から間違っている誤解もあった。例えば、地動説や地球が平らだというようなことだ。たぶん、今でも同じようなことをたくさん信じているのだろう。量子力学の研究が進んで、量子コンピューティングの時代になれば、今やっていることがみんな間違いと分かるかもしれないし、パラレルワールドが笑い話でなくなるかもしれない。

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