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倉敷は大学生の時以来だから48年くらいぶりだろうか。JR倉敷駅から約15分。少しずつ見えてくる白壁の建物に、微かな思い出が蘇る。美観地区に到着だ。大学生の時は車での旅行だったから、どこから歩いたかは覚えていない。
アメリカ人の友人の日本旅行に選んだのは、この美観地区のためだ。彼らも、目の前に広がる景色に魅了される。それは、江戸時代の町並みがそのまま残っているかのような、レトロで美しい風景だからだ。
まずは倉敷川沿いを散策する。ちょうど桜が満開だ。彼らは良い時期を選んだ。古い建物が並ぶ倉敷川沿いを歩いていると、時間がゆっくりと流れているように感じる。川には小舟が浮かび、観光客が手を振る。早速、その船の予約した。
白壁の蔵屋敷やなまこ壁の建物が並ぶ通りは、どこを切り取っても絵になる。おしゃれなカフェや雑貨店もたくさんあり、ついつい寄り道してしまう。
大原孫三郎の生家を見学した。離れの座敷でコーヒーと抹茶を飲んで苔むした庭を眺めながら長い時間を過ごした。外の喧騒とは別の空間だった。それから、定番で大原美術館にも行く。フランスの画家ではなく、北城貴子という画家の作品が気に入った。
夕食のために、ここでは焼き鳥の店を選んでいた。夜に人がいなくなった古く見える通りを歩くのも格別だった。
200年前の街並みということがから、実際には改装・改築されていることから、「テセウスの船」を思い出して話していた。