歳をとると正月といっても少し儀式めいたことをするだけで何の感慨もない。子供の時はお年玉もらったり正月の行事に心が踊ったものだった。
「正月は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」と歌ったのは一休禅士だ。だんだんこの言葉の意味はわかってきた。やはり1日1日を大事に生きなければいけないと思うのは、無駄に過ごしてきた日々への後悔でもある。
地球の誕生から46億年、ホモサピエンスの誕生から20万年と言うスケールで考えると、その一生と言うのは一瞬だ。それでも1日24時間と言う時間が許されており、どれだけその時間が続くか今はわからないが、当面はつづくものとして考えていくのみだ。
ユバル・ノア・ハラリの本を読んでから、地球の歴史や人類の歴史といったことを考えることが多くなった。そういった単位で考えてみると、自分自身の生が余計大切なものに思えてくる。
毎年、年明けのこの時期は、3大流星群の1つのしぶんぎ座流星群の季節だ。ペルセウス座流星群は夏、ふたご座流星群は12月に見ることができる。どの流星群もそうだが時間帯によっては見えない年もあるし、もちろん天候により見えないこともある。2022年のしぶんぎ座流星群は1月4日早朝4時から5時ごろにピークを迎えるそうだ。今のところ天気も良さそうだし、今日1月3日が新月なので、月明かりもなく観測には適した年となる。過去20万年にわたって人類が見てきた流星群を明日の朝は暖かく着込んで見ることにしようと思っている。
桜の季節もそうだが、あと何回これを見るのかといつも考えているが、その回数はコントロールできないところで決まるので考えても仕方がないと思うようにした。心穏やかに暮らす秘訣は、自分のコントロールの及ぶ事と及ばないことを分けて、コントロールできないことを考えるのをやめることだ。
今生きているほとんどの人が初めて経験するパンデミックに今年も大きな影響受ける年になる。コントロールできる事は、できるだけリスクを避けて、自分が感染することなく、人にも感染させることなく過ごすことだ。その上で健康に注意をして免疫力を高めていく。そしてそれ以上の事は悩んでも仕方がない。私たちの人生はなるようになっていくものだろうから。