三元橋 北京の青空

by Shogo

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三元橋(サン・ユエン・チャン)は北京の北東部、天安門から車で30分から40分程度離れている。三環路(第三環状高速)と空港高速との交差点で非常に便利な場所にある。今年の7月には、 三環路の地下を通る地下鉄と空港へつながる地下鉄が開通して、その乗換駅にもなり、ますます利便性が増す。

現在でも北京首都空港までタクシーで20分程度で行けるので便利な場所だ。そのためか、このエリアにオフィスを持つ企業は多い。

そして、このエリアには日本の領事館や日本人学校もあり、日本人の人口密度も高い。もうすぐ日本大使館も建国門から、ここに引っ越すと聞いた。

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これは4月の初めに仕事で行った際に、道が空いていて早く着きすぎた際に撮った写真だ。 日本に帰ってくると、みんな口ぐちに北京の大気汚染の話をするので、青空の日もあることを説明するが分ってもらえない。でも、この写真のようにきれいな青空の日もある。

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ただし、空気中に含まれる化学物質の検査をしたわけではないので、本当にきれいかどうかは分らないが、きれいに見えるというy意味だ。

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 三環路の横断はすべて地下道を使う。横断歩道や歩道橋はない。

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私の友人の多くは北京に行ったこともないので、北京の空は毎日、スモッグに覆われて、薄暗いと思っている。

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どうしてそうなるかというと、日本のメディアがあまりにもエキセントリックに北京の大気汚染と騒ぐせいだ。日本のメディアにとって北京の青空はニュースにはならない、スモッグに汚れた空がニュースなのだろう。

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その時、一旦作った固定観念を壊すようなニュースはあり得ないのだろう。田原総一郎が書いていたが、日中ジャーナリスト会議で出た中国側からの日本のメディアの批判として、一部で起こったことを中国全体の出来事として伝えるということがあったそうだ。例は、前のアジア大会の際のサッカーの試合で投石があったりデモがあった時のことだ。日本のメディアが中国全土で反日運動が起き、暴徒化した人が各地で暴れているかのような伝え方をしたが、実際には競技場のそばだけで事件が起こっただけだった。

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メディアにとって、固定観念があって「人が犬を噛んだ」ではなく、「犬が人を噛む= 北京の空は汚い」だけがニュースなのだろうか。何年か前に三菱自動車の車が燃えるというのが毎日のようにニュースになったが、実際にはどのメーカーの車も年に何台かは燃えている。でも他のメーカーの自動車が燃えてもニュースにはならない、燃えるのは三菱自動車の車でなければいけなかった。

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メディアが悪いのか、受け手である私たちがメディアに望むことが、そんなことなのか。よく知っている内容について 短い時間で分り易く説明すること、捏造ではないにしても一部の事実の歪曲によるニュースの娯楽化が私たちの望むことなのだろうか。

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人が犬を噛んではいけないのだろうか。事実を事実として知るためにメディアも私たちも時間をかけたくないのだろうか。メディアに望むことは、ワイドショーや芸能界の内輪の飲み会かなにかの実況中継だけなのだろうか。

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日本にいると中国は遠い。また中国にいると日本は遠い。関心がないことが相互理解を阻む。多くの日本人、中国人にとって隣国のことは遠い世界のテレビのなかの出来事だからだ。日中双方のメディアが隣国のことを正しく伝えることが可能になればと思う。きっと無い物ねだりなのだろう。それの実現はむつかしい。メディアは私たちが望むもの以外は伝えてはくれない。

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