2014年のクリミア半島の時も思ったが、今回のウクライナ東部での紛争も、21世紀の出来事かと信じられない気持ちになる。
今週ロシアのプーチン大統領は、一方的に独立を宣言したウクライナ東部の州を国家として承認した。これに対して、アメリカのバイデン大統領は、ロシア軍が国境越えて、独立を宣言した地域に侵入したとロシアを非難している、同時に、このロシアの行動に対して、ヨーロッパ諸国と連携して、経済的制裁を課すと発言している。
事態の進展を受けて、世界の株式市場は混乱状態だ。大幅な下落が各市場で起こっている。そして、安全資産の金は高値を更新した。まだまだ、この紛争は収束せず、これからの経済制裁のために世界の貿易や経済は混乱が続くものと思われる。
現時点では経済的な波及だけだが、今後出てくるのは様々なロシア関係のイベントだ。次のチャンピオンズリーグの決勝はサンクトペテルブルクで予定されている。これの開催も不透明になった。主催するUEFAはまだ何も発表してないが、今後ロシアに対する制裁の一環として、ヨーロッパ諸国は、UEFAに対して決勝の会場を移すように圧力をかけるだろう。
チャンピオンズリーグは、過去2年間も、コロナ対策のために開催地の変更等を行われたことがあり、今回の出来事で、決勝の会場をロシアから他の地域に移すことが十分考えられる。
それにしても、ロシアの領土拡大の意図はどこにあるのかわからない。プーチン大統領は、NATOの拡大による安全保障上の懸念を表明しているが、ヨーロッパにおいて他国を侵略すると言うような事は、この何十年もロシアが行った以外は、何も起こっていない。
確かに、ウクライナ の東部を獲得すれば、すでに支配下に置いているクリミア半島と地続きになるので、メリットは多少あるのだろう。だが、かつてのように不凍港を求めて南下する意味はもはやない。ないそれよりも、侵略行為により、世界各国から経済制裁を受けるデメリットの方が大きいのではないだろうか。ロシアのGDPは世界11位で韓国よりも下だ。これが、経済制裁による輸出入の減少により大きな打撃を受ける可能性がある。もちろんロシアの天然ガスに頼っているヨーロッパも、すでに燃料が高騰しており、経済制裁が発動されれば、さらに大きな影響受ける。誰にとっても得な事は無いはずだが、ロシアが、このような行動を取るのは理解できない。蛙とサソリの話のように、ロシアと言う国にはわかっていて、やってしまうような性が根強く残っているのだろうか。
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