3桁の鍵を開ける

by Shogo

山に行くための準備でリュックサックをカバン置きから出すときに、しばらく使っていなかったTUMIの1番小さいキャリーケースを出してみた。以前は1泊2泊の出張の際に使っていたが、最近はキャリーケースを止めてリュックを愛用しているので、あまり出番がない。そのバックに付いていたTSAの鍵が気になって、他のカバンに使おうと思って。開けようとしたが開かない。よく使う番号でないものを設定しているようだった。その時は諦めて山に行ってしまった。

帰宅後に、鍵のことが気になって、ネットで調べてみた。3桁式の鍵の開け方は、たくさんネットに出ていた。鍵を壊すと言う極端な方法もあるが、大抵の答えは、すべての番号を順番に回すと言うものだった。

風呂も食事も全て済まして帰宅したので、Netflixを見ながら鍵を000から始めて、順番に合わせて行った。組み合わせは1000通だから。一回回して確認するのに2秒で2000秒もあればできると踏んだからだ。最後の999まで行って33分ほど。最後まで行く事はないと考えていた、試してみたのだ。目はテレビ画面のNetflixで指でロックを回して引っ張る。結局全工程の半分程度のところで鍵が開いた。なぜそうしたかよくわからないが、全く覚えのない数字は家人に聞くと、義母の誕生日だった。そのカバンを買った頃はよく誕生会などで集まっていたから、義母の誕生日はよく覚えている数字だったのだろう。その義母もなくなって、すでに14年。その番号のことはすっかり忘れていた

このことで気がついたのは、物事の解決のためには、シンプルな方法があると言うことだ。コンビネーションの鍵を開けるためには、番号を知らなければ開けられないと思い込んでいた。しかし、全て組み合わせを試してみれば可能だと言うことは思いつかなかった。鍵は番号を知っているから開けられると信じ込んでいるからだ。そんな発想は私にはできない。

もちろん、これを教えてくれたのはネットなので、たいていの情報はネットのどこかにあると言うことも、もう一つの再発見だ。

たいていの旅行用のコンビネーションのロックは3桁までだ。しかし、これが4桁なら2万秒かかるので、もし4桁なら試していない。

山のほうは、秩父まで行って宝登山に登った。標高は497.1m。山頂付近に急な坂があったが、大抵はなだらか。山頂で昼食の予定が、予定より早くついたので、少しの休憩で下山。

新しく入れたアプリの、AR山ナビの威力で、カメラを山に向けると、山の名前が画面位表示される。すべての山の名前を知ることができる。これは便利なものだ。位置情報と画像認識でできるのだろうが、良いアプリが作られたものだ。

下山途中で、宝登山神社にお参りして、長瀞の岩畳の上で昼食をとりながら長い間喋っていた。2つの山登りグループに参加しているが、8月に選挙ボランティアで東京にいなかったために3月以来の参加となった。以前一緒に働いていた組織の仲間で組織は解散しているので、参加メンバー全員、別々の会社で働いている。それぞれ近況を話し合うだけでも、時間がかかるところに加えて、当時の他のメンバーの話題も出てくるので、時間がいくらあっても足りない。特に2週間前に130人が参加したリユニオンがあったばかりなので、その時の話も出る。

長瀞の河原周辺を歩きまわって、西武秩父駅まで行き、日帰り温泉。ここの「祭の湯」と言う日帰り温泉は、なんと駅に併設されている。土曜日とあって、かなりの混雑だった。紅葉には少し早いものの、山歩きにはちょうど良い季節だったからだろう。

その後駅のそばの居酒屋で打ち上げ。終わりのない会話が続いた。その居酒屋で小さなカジカと言う魚を食べた。ハゼのような魚で唐揚げがおいしかった。会話は、電車に乗り込んでも、池袋まで続いた。その際に乗った西武ラビューと言う特急は見たこともないようなデザイン。モダンな車両で足元までの大きな窓が印象的だ。夜だったので、その窓の効果はあまり感じなかったが、多分昼間なら爽快だったに違いない。調べてみると、妹島和世さんのデザインで、なるほどと思った。新しいものを生み出している人は発想が違う。

AR山ナビと言い、妹島和世さんと言い、鍵をすべて試して開けるということを考えられる人と言い、世の中は優れている人で溢れている。

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