運動は体に良い事は何でも知っている。問題はどの程度から有効かと言うことだ。ウォーキングでも1万歩以上歩かなければダメと言う意見から8千歩で十分と言う意見まで様々ある。今回発表された研究は、どの程度の運動で効果があるかを検証したものだ。
この研究によれば、2分間の早歩きや階段の上り下りのような高負荷の運動を1日3回程度行った人は、運動しなかった人に比べて、心血管死亡率が50%低下し、がんやその他の要因の死亡リスクも40%低下したと言う。
この研究結果は、Nature Medicine誌に発表されたものだ。研究者は、イギリスの健康情報を集めた医療データベースのUK Bio Bankの収集した運動トラッカーのデータを使用している。対象者は平均年齢60歳の2万5千人だ。対象者の運動量とその後の病歴の7年間の追跡調査を行っている。運動トラッカーのデータなので、自己申告制のアンケート調査よりも運動量の把握としては信頼性が高い。
個人的な感覚では、2分程度の運動を1日3回ではあまりにも少ないような気がする。もう少し運動しても良いのではないのだろうか。ただし、今回の調査の結果では発表されていないのは、もう少し運動したときに効果が減少するのかと言うことだ。多分、減少するのではなく、運動の効果がそこから頭打ちになのだろう。
別の研究でも長時間の運動でなくても効果があることが証明されている。2020年の研究では4分間の激しい運動で寿命が伸びることがわかった。さらに別の研究でも20秒間の階段上り下りを1日に何回かすることで有酸素運動能力が向上すると言う。
Nature Medicine誌に発表された研究の定義する、短時間の激しい運動とは、喋ることもできない位の激しい運動だ。気軽に早歩きをしているような程度では無い。これは、かなり激しい運動でなければいけない。
この結果から思い出すの、HIITだ。HIITは、「High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)」の略で、負荷の高い運動と低強度の運動を繰り返す方法だ。これについても様々な方法が推奨されている。例えば20秒間のダッシュと10秒間のゆっくりのウォーキングを繰り返し、これを4分程度行う方法がある。このHIITにより短時間で脂肪燃焼効果が得られ、体脂肪の減少や心肺機能の向上が期待できるそうだ。
HIITは、以前よりよく知っているが、20秒間のダッシュを行うほどの体力はないので、あまり試したことがない。Nature Medicine誌の研究結果から、可能な限り挑戦してみる価値はありそうだ。でも今は寒いか。暖かくなったらやってみようかと思う。
ともかく、Nature Medicine誌に発表された研究で、運動は多少の激しさを加えれば、短い時間でも充分に効果があると言うことだ。今までは最低20分間の、ある一定以上の運動を続けなければ、効果がないというのが一般的に信じられてきている。これを覆して、数分でもいいから、激しい運動を行えば良いと言う事は、時間効率が非常に良い。
今朝もワールドカップをライブでは見ていない。ハイライトで見た。モロッコがポルトガルを破った。アフリカ初めてのベスト4だ。アジアの三カ国は、決勝1回戦で消えてしまったが、アフリカはまだ残っている。昔のカメルーン旋風を思い出す。名前負けしない、予想外の結果が何度も起こる大会となっている。
もう一つの準々決勝のイングランド対ディフェンディング・チャンピオンのフランスは、1982年のスペイン大会以来の対戦だったそうだ。その時はリーグ戦だったので、決勝トーナメントでは初めて。イングランドにとって、痛いPKの失敗だった。