世界各国の喫煙率の変化についての記事を読んだ。日本は2000年の31.4%から2020年には17.8%まで減少している。半減している。この調査は、WHOが世界各国の15歳以上の対象に行ったものだ。
2000年と2020年の喫煙率を比べると、国によってはあまり減少してないようだ。例えば2020年に喫煙率33.4%でトップのフランスは、2000年には34.2%だった。喫煙率はほとんど変わっていない。2020年の喫煙率2位のロシアは2020年25.2%、2000年には32.3%なので減少しているとは言え、大きな減少ではない。3位の中国も同様で、2000年の26.4%が22.9%になっただけだ。2020年の4位のイタリアも、2000年の25.8%が2020年に22.5%になった。これらの国では、喫煙は根強い習慣のようだ。
タバコの健康被害は、長らく論争になってきた。その1つの原因は、巨大広告主であるタバコ資本が様々な研究を行い、タバコの健康被害を小さく見せてきたこともある。しかしながら、既に1964年には、米国公衆衛生局は、タバコの被害について明確に肯定して、禁煙を呼びかけてきている。この1960年の報告書では、喫煙が男性の肺がんと咽頭がんの原因であり、女性の肺がんの原因である可能性が高いことや、気管支炎の最も重要な原因であること、心臓血管疾患の一因であり、男性の喫煙者は癌道脈疾患による死亡率が高いことを明らかにしている。
この結果、世界各国で喫煙について様々な啓蒙活動が行われてきた。禁煙法制定、税制強化、公共キャンペーン、教育プログラムなど様々な手法で喫煙対策を行われた。例えば、タバコの広告が禁止されたり、タバコのパッケージでの健康被害の警告だ。パーケージでの健康被害についての警告は徐々に大きくなり、今やタバコをあなたを殺すと言うような表現が大きく表示されている。
この結果、喫煙率の落ち込みが減少がなかった国を除いて、アメリカ、ドイツ、日本、ブラジルなどでは喫煙率が30%から60%も減少した。
2020年の喫煙率を見て、フランスの1位は納得できる。確かにみんな吸っている。しかし、中国の2000年の喫煙率26.4% 、2020年の喫煙率22.5%は、思ったよりも低かった、中国で働いていたのは15年前だ。その時点では、一緒に働いていた若い男性は、ほとんど全員がタバコを吸っていた。初対面の挨拶は、基本的にタバコを勧められることから始められた。都会・農村の地域性や年代によって大きく違うのかもしれない。感覚的には男性は全員が喫煙者だと思っていた。
タバコをやめてから既に40年以上ほどが過ぎた。最初は高校の頃に遊びで吸い始めた。その後、タバコは大学から社会人になって習慣になっていた。それは、喫煙が好きだったというよりも、みんなが吸っていたからだ。
大学生の頃に、麻雀をよくしていた部屋の本棚の窓ガラスを拭いた時に雑巾が真っ黄色になって驚いてタバコを止めようとした。だが、それでも習慣は続いた。その後、社会人になって働き始めた職場では、喫煙者はいなかったと言うこともあり、タバコをやっと止められたのだった。あの時にやめて本当に良かった。