年末年始くらいは、シャンパーニュ(シャンパン)を飲んでみたいと思うが、医者に止められているのでアルコールが飲めない。去年それなりの価格のノンアルシャンパーニュを飲んでみたがやはり本物にはかなわない。だから今年は諦めて炭酸水でも飲んでいようと思う。そのシャンパーニュの輸出についての記事を見かけた。
シャンパーニュは、フランスが世界に誇る高級スパークリングワインだ。イタリアのプロセッコ、スペインのカヴァやドイツのシャウムヴァインなどあるが、シャンパーニュはフランスのシャンパーニュ地方産のものだけだ。と言っても、飲める時に飲んでいたのは、安いプロセッコやカヴァばかりだった。
シャンパーニュは、スパークリングワインの王様だから、値段も高く、フランスの輸出産品の重要品目だと思っていた。やはり、記事によると2023年のデータで、シャンパーニュの総出荷量のうち、57.4%が輸出向けとなっており、国際市場での需要の高さから輸出の方が多い。
知らなかったのは、シャンパーニュの生産と販売は、主に二つの主体によって担われているということだ。それは、シャンパーニュメゾンという大規模な生産者とシャンパーニュ協同組合などの小規模生産者だ。シャンパーニュメゾンは、輸出の86%を占め、シャンパーニュ協同組合などの小規模生産者が輸出の14%を担っているようだ。
面白かったのは、シャンパーニュの輸出先で、日本が意外に多く輸入しいることに驚いた。
- アメリカ合衆国:2,690万本(8億1,000万ユーロ)
- イギリス:2,550万本(5億5,020万ユーロ)
- 日本:1,530万本(4億4,770万ユーロ)
- ドイツ:1,170万本(2億6,800万ユーロ)
- イタリア:990万本(2億6,590万ユーロ)
- オーストラリア:890万本(1億7,510万ユーロ)
- ベルギー:800万本(1億6,210万ユーロ)
- スイス:610万本(1億6,520万ユーロ)
- スペイン:500万本(1億3,510万ユーロ)
- カナダ:280万本(8,440万ユーロ)
日本は第3位だ。日本の人口がドイツやイタリアよりも多いにしても、食文化という点から遠いシャンパーニュを意外と多く飲んでいるようだ。ただし、これも昨今の円安で今後は安いプロセッコやカヴァに流れるのだろう。ドイツ人はビールばかり飲んでシャンパーニュは飲まないということだろうか。
記事によると、シャンパーニュは、世界のスパークリングワイン消費量の10%未満だが、市場価値の35%を占めているそうだ。これは、そのブランド力ということだろう。確かに、フランスのシャンパーニュには有名ブランドがたくさんある。また、さらに面白かったのは、シャンパーニュは、世界のブドウ畑の総面積の0.5%でしか生産されていないことだ。それだけ、普通のワインの方が圧倒的にたくさん生産されていることだが、希少価値の高さがよくわかる。物の値段が、希少性で決まることの見本のような話だ。