杉本博司さんが開設した江の浦測候所をようやく訪れた。2017年10月オープンだから、3年半経っている。ずっと忙しかったし、コロナ禍のために訪問を延ばしてきた。
家人が行くと言うので、車で行こうとしていたが、前日になって体調が悪いと言うことで、結局一人で行くことに。ゆっくり写真を撮ることができたので、その方が良かった。一人で行くことになったので、新宿からロマンスカーで小田原に行き、そこから東海道線に。根府川から歩くと40分と言うことだったので、行きは無料バスを利用して、帰りは歩いて帰ってきた。江の浦測候所から、根府川漁港まで降りて、地魚を食べることができて、非常に満足な日帰り遠足となった。
好きな写真家というと杉本博司が、まず出てくる。一番最初に出会った「海景」のインパクトは大きかった。最初に写真家tpして知ったが、今は写真家の枠を大きく超える現代美術アーティストとして認識している。
写真だけで言っても、いくつもあるシリーズのコンセプトが明確で、コンセプトが先にあり、それから作品制作に入ると言う点で、アーティストと言う言葉がふさわしい。ニュートンによるプリズム実験の再現を目指して、土蔵の白壁に映る光をポラロイドで捉えた作品のOpticksのシリーズを京都に見に行きたいと思ってるが、コロナ禍で行けなかった。
それで、江の浦測候所だが、ここは、杉本博司が集めた日本の文化財を展示する場所のように見えて、展示しているのは、そこから見える空と海だ。まるで、「海景」のように少し湾曲した水平線が見える。訪れた日は春の快晴だったので、真っ青な空と海の光が美しい。
できれば、夜明けか夕暮れに居たい場所だが、開館時間や東京との距離を考えると難しい。名前に付いているように「測候所」として、海と空の光をみる場所なのだろう。
それは、建築にも現れていて、冬至の日の出が差し込む入り口などが配されている。
元はみかん畑だったと言うが、今でも建築物がないエリアにはみかんの木が残されており、実際にみかんも売られて居た。
雨の日は大変そうだが、できれば曇りの夕方にでもまた行って見たい。