ラグビー、リーグワンの開幕

by Shogo

この3連休の直前の金曜日1月7日は、ラグビーの新リーグ、「リーグワン」が開幕することになっていた。試合は国立競技場で、クボタスピアーズ船橋・東京ベイとさいたまワイルドナイツの予定だった。

残念ながら、埼玉ワイルドナイツと言う名称になったパナソニックの選手に感染者が出たために中止された。その後パナソニックの第二試合も中止になり、開幕がコロナウイルスに水を差されてしまった。本来であれば、この3連休はリーグワンの出発の大きな花火が上がる予定だったのに、残念だ。

日経新聞も事業共創パートナーとなり、8日土曜日の朝刊では4ページの特集を組んでいた。スポーツのスポンサーシップに事業共創パートナーと言う言葉が使われるのは初めてだろう。日経のリリースには、「事業共創の理念のもと、スポンサー企業とも協働して、ラグビーを通じた新しい事業価値と社会価値の創出にも取り組んでいきます」と記されている。単にスポンサーをすると言うことではなく、関係する企業が共同して新しい事業を作ると言う意気込みの入った言葉のようだ。

実際そのような考え方は、今までのスポンサーシップでもあるにはあったが、実現するのは難しい。企業の置かれている環境や短期的・長期的な目的が違うので協働する領域が見つけにくいと言うことがあるのかもしれない。それが今回のリーグワンの場で実現するのであれば、本来のスポーツのスポンサーシップとして新しい形ができることになる。素晴らしいことだ。それが今回できる可能性があるとすれば、リーグワンによってラグビーを中心に集まった企業群だからだろう。

リーグワンには冠スポンサーがついておりこれがNTT。三菱UFJフィナンシャル・グループはプリンシパルパートナー。そして、オフィシャルパートナーには、大和証券グループとヒト・コミュニケーションズということだ。コンシューマー向けではない、やや固めの企業ばかりということが気にかかる。やはり、ビールが入っていて欲しいものだが、チームの支援で手一杯ということなのだろうか。

それでも、日経の記事によれば、スポンサー収入は20億円に達していると言う。これは前身のトップリーグの金額の5倍以上だそうだ。さらにプロバスケットボールのビーリーグの初年度18億円を上回っていると言う。

2019年のラグビーワールドカップの成功も影響しているだろう。その際の各国代表チームのスター選手がリーグワンに参加して、注目が集まると期待されていることも大きいかもしれない。

テレビの放映権については、日経の記事には明確に書かれてはいないが、JSportsはトップリーグ時代の2億円から大幅に上がると言うことだ。しかしJSportsの独占とはならず、開幕試合に予定されていたBS日テレと、その後は各地域のローカルテレビ局の中継となる。地上波の日本テレビは、神戸で1月29日に行われるコベルコ神戸スティーラーズと埼玉ワイルドナイツの試合を関東ローカルで放送することになっている。全国放送と言う形はまだ難しいようだ。

JリーグとDAZNの関係のように有料放送の独占により高い放送権を得られる可能性はあるが、それを選ばずに地上波やBSのテレビ局での放送を求めた判断は正しい。やはりスポーツの普及のためには、テレビでの無料放送での視聴がきっかけとしては大きいからだ。同様に、ラジオでの中継も予定されているが、ニッポン放送は開幕のみで、それ以外では浜松のFMHaro!と言うコミュニティーFMだけなのが少し寂しい。とは言えこれも浜松地区においては、有効なプロモーションになるだろう

トップリーグの時代には、1試合5000人程度しか集まらなかった。しかも、企業による集客もあったために、あまり広がりもなかった。それが今回は1試合8000人を目指すと言うことで、企業周辺の人ではなく一般のラグビーファンをどれだけ巻き込めるかが勝負となる。ラグビーワールドカップの余韻と、世界から集まるスター選手の魅力でどこまでこれが達成できるのか注目される。

コロナの感染の再拡大でき厳しい状況だが、うまく行ってくれれば良いと祈るような気持ちだ。

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