1週間以上もロシアのウクライナ侵略は続いている。ウクライナはよく持ちこたえているが、軍隊の規模を考えると、いつまで耐えられるかわからない。しかし、仮に多くの都市が陥落したとしても、ニュースなどで見るウクライナの人の士気を知る限り、ゲリラ戦になって、戦争状態はいつまで続くかわからない。片方に、核のボタンに手をかけた気狂いがいるので、うかつに手も出せず世界中が苦しい気持ちでいる。
それでも、軍隊ではなく、経済的にも文化的にも、たくさんの援軍がウクライナを助けようとしている。北京パラリンピックからロシアとベラルーシが排除されたように、サッカー界でも、他のスポーツでもロシアとベラルーシの排除の動きが広まっている。
経済界では、多くの企業が、ロシアでのビジネスを停止している。Appleなどの多くの企業が、ロシアでの商品の販売を停止しているし、Disneyも新作映画の公開をロシアで中止した。
また、ロシアの生命線とも言うべき、エネルギー開発からもBPやシェルなどが撤退を表明している。自動車業界も、ボルボはロシアへの出荷を直ぐに全面的に停止したし、ダイムラートラック、トヨタ、マツダ、スバルなどもロシア内でのビジネスを止めている。例をあげていけばキリがない位、世界中の多くの企業は脱ロシアに舵を切り、ロシアへの経済制裁に参加している。
広告業界でも、最大の広告会社グループのWPPはロシアでの企業活動を数週間から数ヶ月をかけて停止すると発表した。他の大手の広告会社グループも、同様の手続きを検討しているはずだ。制裁目的という意味だけでなく、ロシア国内に、ロシア国外からの広告主が、今後長い間存在しないことを考えても合理的な判断だ。
IT企業も同様の対応を行った。Googleは、侵略が始まって、すぐにロシア国営通信社RTとSputnikのサイトへの広告を停止した。RTとSputnikは、過去にも欧米に対してフェイクニュースを発信した過去があり、これに対応するものだと思われる。その後Googleは、検索、ディスプレイ、YouTubeなどの動画全てで、ロシア国内での広告の配信を停止することを発表した。
元FacebookのMetaも、Instagramなどの傘下の各アプリからの、RTとSputnikへの接続を絶った。だが最も厳しい対応を行ったのはSnapchatである。Snapchatはロシア系企業の広告を全世界で全て拒否するとともに、ロシア国内での全ての広告配信も停止した。できれば、GoogleとMetaもSnapchatと同じように、すべてのロシア系企業の排除を行ってもらいたいものだ。
ゲームにおいても、EAは、現実のスポーツと同様に、ビデオゲームのFIFAとNHLのゲームから、ロシアのチームの排除を決めた。
このような動きは、数多くあり、すべてを書き切れないが、世界中の人々や企業がウクライナの現状についてできることを開始しているようだ。だが現実には、武器を持った兵士がウクライナを侵略し、ウクライナの民間人にまでにミサイルを打ち込んでいる現状を大きく変えることができない。
世界で起こっているこのロシアに対する経済制裁やスポーツ制裁をロシアの人々が受け止めて、今の行われている愚かな行為を止めてもらいたいものだ。武力でロシアを止めることができない以上、できる事はロシア国民に現状を気づいて行動してもらうことしかない。