はじめての三ヶ国開催となる2026年のFIFAワールドカップの開催都市が発表された。開催された発表された開催都市は以下の通り。
●アメリカ
アトランタ
ボストン
ダラス
ヒューストン
カンザスシティ
ロサンゼルス
マイアミ
ニューヨーク/ニュー・ジャージー
フィラデルフィア
サンフランシスコ・ベイエリア
シアトル
●メキシコ
グアダラハラ
モンテレイ
メキシコシティ
●カナダ
バンクーバー
トロント
予想していた開催都市の数は12から15であったが最終的には16都市が選ばれている。48試合あるとは言え、少し多いように感じる。やはりFIFAはお金持ちだ。開催都市が増えると様々なコストが増えることになるが、それよりもサッカーの盛り上がりが、広がることを考慮したのだろう。1994年のワールドカップが開催されたボストン、ダラス、ロサンゼルス、ニューヨークも再び今回の開催都市に入った。
この開催都市の発表と同じタイミングで、巨大広告企業のペプシコのスナック菓子の子会社フリトレーが、2022年のカタール大会のスポンサーの1つであるリージョナルサポーターとして北米地区で契約したことが発表された。このフリトレーの動きは、2026年の大会を睨んだものである事は明白だ。
2026年のワールドカップは、1994年のアメリカ大会から32年ぶりの北米開催となる。それ以降のサッカーの盛り上がりや、サッカーが盛んな地域からの移民の数などを考えると、大きなイベントになる事は間違いない。それに早々と手を打ったと言うことだ。ワールドカップのスポンサーの菓子のカテゴリーと言えば、M&MやSnickersなどのチョコレートのMarsだった。塩味のスナックと言うのは、今回が初めてだ。しかしこれでフリトレーと契約したことで、菓子のカテゴリは契約済みと言うことになる。さすがに甘いお菓子と塩辛いお菓子は違うジャンルとしてMarsに売るのは無理がある。
FIFAのスポンサーには3つのランクがあり、FIFAパートナー、ワールドカップスポンサー、リージョナルサポーターとなっている。
FIFAパートナーは最上位のスポンサーで、FIFA主催のすべての大会に広告を出す権利があり、マーケティングに利用できる。契約は4年1サイクルで数百億円と言われる。現在はアディダス、コカコーラ、中国のワンダ、韓国のヒュンダイ、カタール航空、カタールエネルギー公社、ビザの7社である。以前は日本企業もここに名前を連ねていたが現在は日本企業の契約は無い。
次のランクがワールドカップスポンサーである。こちらはワールドカップに限られたスポンサーで、リージョナルサポーターは、アジア、ヨーロッパ、アフリカなどの地域に限定されたスポンサーで広告活動はその地域に限定される。
カタール大会は、開催国のマーケットが小さいとこともあるが、招致段階の買収や人権問題など多くのネガティブな印象があり、スポンサーも二の足を踏んでいるところが多いのではないだろうか。しかし、2026年は、巨大マーケットの北米開催と言うことで、大会の盛り上がりとしても、多くの企業のマーケティング活動の場としても大きな期待がかかっている。その先駆けがフリトレーと言うことだろう。現在のFIFAパートナーのカタール関係の会社が抜けて、別の企業が契約する可能性は高い。